老後の「ギスギス夫婦」と「おだやか夫婦」の決定差 歳をとるとなぜ夫婦仲は悪くなってしまうのか
脳神経内科が専門の医学博士で、老人医療・認知症問題にも取り組む米山公啓氏による連載「健康寿命を延ばす『無理しない思考法』」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。
歳をとればとるほど、夫婦の仲は悪くなる?
私の診療所には、高齢のご夫婦がたくさん通ってきます。そんな患者さんからよく耳にするのは、「旦那とは合わないね」「俺の話をなんでも否定するんだから」といった愚痴です。一見仲のいい夫婦に見えても、いまだに「合わない」という言葉を聞くと、夫婦円満の難しさを感じます。
年齢も重ねれば人間もできてきて、相手を受け入れられるようになると思いがちですが、実際は逆のようです。
高齢になればなるほど相手の意見を受け入れられなくなってしまうのには、理由があります。
新婚の頃であれば許せた相手の言葉や態度が、歳をとってくると許せなくなってしまう、というのはよく聞く話ですが、関係が落ち着いているはずの熟年夫婦でもそれは起こります。ついこの間まで「いいね」と同意されていたことが、何を言っても否定されるようになった、といったことが起きるのです。
これは、歳をとるほどその人の本来の性格が強く出るようになってしまうためです。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事