夢の国へ行く人が陥る「借金ディズニー」の実態 借金をしてもディズニーに行く人たちの言い分
一方、営業職のリーチ(38)は、休暇費用を四半期ごとのボーナスに頼っている。彼女と夫の年収は合わせて約25万ドル(約3600万円)だが、この数字は毎年変動する。彼女の家族には、バケーション費用を前払いする余裕がない。その代わりに、彼女はまず予約し、ボーナスが入るたびに残高を返済している。
2022年の旅行のために、リーチはクレジットカードの最低額を2カ月間支払い、残高を完済するまでに約382ドルの利息をつけた。
「一生に一回かもしれない」から使ってしまう
ディズニーの物語とそこに登場するキャラクターは、アメリカのポップカルチャーに深く浸透しており、多くの家族がディズニーをテーマにしたパークへの旅行を通過儀礼と考えている。
インフラ・コンサルティング会社AECOMのレポートによると、ディズニー・ワールドのマジック・キングダム・テーマパークは、2022年に1710万人以上を動員する、入場者数で世界最大の遊園地である。第2位はカリフォルニアのディズニーランドで、同年の入場者数は1680万人以上だった。
リーチは、1歳半の息子を連れて初めてのディズニー旅行をすることに後悔はないと語る。
「私はこれからも稼ぐことができる」とリーチ。「だけど、子どもが小さいのは一時だから」。現在、一家はフロリダ州タンパに住み、それぞれがディズニー・ワールドの年間パスを持っている。
「ディズニーにはノスタルジックな気持ちを抱く人が多い」と、パーソナル・ファイナンスのポッドキャストのホストを務め、父親のデイヴ・ラムゼーとともにパーソナル・ファイナンスの本を書いたレイチェル・クルーズは語る。「多くの人は子ども時代を思い出す。その場所に行けば、たくさんの思い出がキャラクターとともによみがえり、大きな喜びを得ることができる」。
しかし、ディズニーのテーマパークを訪れ、一生に一度の旅行かもしれないからこそ、思い切り出かけなければならないというプレッシャーが、家族の身の丈を超えた出費につながることもあるとクルーズは指摘する。ディズニーに到着したとき、来園者はしばしば値札にショックを受ける。