12月1日の会社説明会スタート前が勝負--学生指導に奮闘する法政大学キャリアセンター
日本経団連が採用に関する倫理憲章を改定したことで、今年の就活は昨年と様子が異なっている。例年ならば、今頃は会社説明会がどんどん開催されていた。しかし、今年は企業の採用活動開始が12月1日(昨年までは10月1日)とされたため、企業は会社説明会を開催することができない。
大学としては12月までの時間をムダにするわけにいかないので、各大学のキャリアセンターでは様々な工夫をして学生を指導している。
法政大学では10月上旬に3年生を対象にした就職ガイダンスを開催したが、参加者は昨年を上回った。昨年とは就活スケジュールが異なっているため、単純に比較できないが学生の就活への意識は高いといえる。
就職ガイダンスにおいて、キャリアセンターの職員は「単純に2カ月遅くなるのではない。選考開始は4月であり例年と変わらない」と強調したというが、学生は油断しているというわけではない。
OB・OGを招いて業界研究セミナーを開催
10、11月には会社説明会が行われないため、法大ではOB・OGを招いて業界研究セミナーを開催している。OB・OGが大学に来て個別企業の説明ではなく、業界について説明するのだから倫理憲章には抵触しない。
企業の人事部を通じてOB・OGの派遣を依頼しているが、協力的な企業は少なくないという。企業はOB・OGの派遣をしたがらないと言われているが、実際は企業ごとに対応がまちまちだ。