明快なCSRビジョンが社員のモチベーションを高める《組織・人を強くするCSR 第7回・最終回》

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グローバルで評価されない日本のCSR

社員が自社のCSRを理解するための重要なツールがCSR報告書である。

ある調査機関の調査によると、国別のCSR報告書の発行比率を比較すると、日本が最も多くCSR報告書を発行している国であるということだ。一方で、グローバルで日本企業のCSR活動が評価されているかというと、海外のCSRに関するランキングで日本企業が上位に入ることは、残念ながらまれである。世界で最も多くCSR報告書を発行しながら、グローバルで評価されない、このギャップはどこから来るのだろうか?

筆者は、その理由は2つあると考えている。まず、1つが言語の問題(英語での発信力)で、もう1つはマテリアリティと呼ばれる課題である。

言語の問題、これは本質的な問題ではないのでおいておくとしても、マテリアリティの弱さ、これが日本企業の課題であろう。マテリアリティとは“重要性”という意味であるが、平たく言えば、数多くある社会課題の中で、自社はどの課題にフォーカスして解決を目指すのか、という意味である。

国際的な食品メーカーであるネスレはCSR活動を「共通価値の創造」と定義し、価値創造分野は次の3つ、「栄養」「水資源」「地域農業問題」に絞り込んでいる。いずれも食品産業らしいマテリアリティである。
 
 たとえば、「水資源」については、国際的な水資源の危機に関してネスレがどのような貢献をしているかが書かれている。

ちなみに「共通価値の創造」とは、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が提唱したCreating sheared Value(CSV)のことであり、「経済的価値と社会的価値を両立することが次世代のビジネスモデルである」とされているものである。

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