世界のリーダーは、シェイクスピアに学ぶ 日本人が知らないリベラルアーツの本質
ではここに、有名なシェイクスピアのフレーズを挙げてみましょう。
To be, or not to be: that is the question.(生か死か、それが問題だ)『ハムレット』 ーー究極での選択では言いたくなるフレーズです。 Fair is foul, Foul is fair.(きれいは汚い、汚いはきれい)『マクベス』 ーー世の中は善悪が半々、そうそう白黒つけられる問題はないという「現実」を見抜いています。 All the world's a stage, and all the men and women merely players.(この世はすべて舞台だ。男も女もただその役者にすぎない)『お気に召すまま』 ーー私たちはつねに会社でも家庭でも役割を担い、その役を果たすべく「演技」しているのです。短いフレーズに中に、ズバッと本質を突く力がありますね。このような言葉を会話の中で出せれば、世界ではそうとう尊敬されるでしょう。
時代を超えた人間のありよう、社会の姿を切り取っているからこそ「教養」として生き残っているのです。シェイクスピアを理解することで、リーダーシップ、リスク管理、マネジメントが見えてきます。つまりそれらは、テクニックではなく「人間理解」ができて初めて身に付くということです。
プロが教える、初学者のためのオススメ書籍&映画
教養としてのシェイクスピアの重要性はわかったけれど、「どこから手をつければよいのか?」と思われる方もいるでしょう。
まず本であれば『ハムレット』か『ロミオとジュリエット』。詳細は知らずとも名前くらい、ストーリーくらいはなんとなく聞いたことがあるはずです。まずは、とっつきやすいものから始めるのが鉄則です。中でも、松岡和子氏、小田島雄志氏の翻訳はポップで読みやすいです。
本が苦手という方は、映画であれば黒澤明の『乱』(リア王)、『蜘蛛の巣城』(マクベス)、レオナルド・デカプリオ主演でリメイクされた『ロミオとジュリエット』でもいいです。
シェイクスピアと聞くと構えてしまいがちですが、彼もエリザベス王朝時代に生きた流行作家です。その時代の人の流行や好みをしっかりと酌み取って書いていたのです。まずは、彼の残した小宇宙に飛び込んでみてください。形はどうあれ、そのアクションが、教養を身に付ける第1歩になるのです。
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