子どもの反抗期、実は「親のイライラ期」の可能性 近道は「親が自分の今の状態を理解すること」

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そこで、そのような心理状態になるために、「子どもの5つの特徴」について認識してみてください。この5つがわかると、親がイライラ期に入っていても、子どもへの見方が変わっていくと思います。見方が変われば、声かけや態度が自然と変わっていきます。その結果、子どもの反抗は減り、良好な親子関係を築くことができます。

【イライラ期の親が知るべき子どもの5つの特徴】

(1)親は成長していないが、子どもは日々成長している

親はすでに肉体的にも精神的にも成長は鈍化しており、それほど大きな変化は日々ありません。しかし、子どもは変化の連続です。去年の子どもと今年の子どもはかなり変わっているはずです。その変わっていることを見ずに、親が抱いた期待と目の前の子どもの状態を比較したら、期待値は常に現実より高いため、いつまでも期待通りにはなりません。今の状態がずっと続くことはありません。必ず変わっていくものです。子どもは日々、変化していくからです。

先回りして準備や声かけをするのは適度に

(2)子どもは「今」にフォーカスしており、親は「未来」にフォーカスしている

大人になると過去、現在、未来という時間軸が出てきます。未来の概念があるから、今は不安になり準備をします。しかし、子どもはまだこの時間軸が確立していないことが少なくありません。すると、子どもは「今」だけにフォーカスし、今楽しいことだけ、今やりたいことだけをやる傾向にあります。大内さんの場合はお子さんの年齢からして、もうじき時間軸が出てくるようになりますが、親がいつまでも先回りして準備や声かけをしていたら、子どもの自律は遅れますので、適度にされるのがよいと思います。

(3)子どもはまだたった○年しか、この世界を経験していない

子どもが10歳なら、たった10年しかこの世界を経験していません。しかも行動範囲と思考範囲が狭い中での経験です。そのような子どもと、何十年も生きてきてさまざまな経験をした大人では、思考の視点も深さも異なります。

そのような異なる親子で、バトルする、言い合いするのはおかしさがあります。他人の子であれば、そんなに本気で“戦う”ことはないのに、我が子になるとなぜかバトルが始まります。それは感情が前面に出てしまうからだと思いますが、そのようなとき、ふと「まだ○年しかこの世界を知らないからね」と思い返すと、冷静になれるときがあります。

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