脳の権威が断言「AIを使ってもバカにならない」 米国脳トレーナーが教えるAIとのつきあい方

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何年か前のことだが、グラフィックデザイナーである僕の友人が、簡単にデザインができるという触れ込みのコンピュータアプリを批判していた。仮にもデザイナーを名乗るなら、コラージュのような物理的な技能を学んで、上っ面ではないデザインセンスを磨くべきではないのかと言うのだ。

ところが、渋々ながらその手のアプリを初めて使ったとき、友人はそのアプリが思ったほど使えないことに気づいた。自分の能力やアイデアを総動員しなければ形にならなかったのだ。アプリがやったのは、ワンクリックかそこらでできるごく単純なタスクが多く、デザインの創造的な部分は、もっぱら彼女がひとりで作り上げた。

最適な使い方をしても、AI(人工知能)にできるのはそのくらいなのである。人間の高度な技能は、依然としてそのすべてが求められているし、AIが普及した世界で、そうした技能はますます貴重になるだろう。

人生と学習を充実させるAI活用法

AIの世界の変化はとても速いので、どのツールが半年後、1年後、あるいは3年後に使えるかどうかは、推測するしかない。それでも、いまこの段階で明言できることは1つある。

それは、あなたの人生と学習をもっと充実させるために、拡張知能に今日から働いてもらうことは可能だ、ということだ。ここで「脳」を鍛える専門家として考えた、お勧めの使い方を挙げておこう。

・目標を設定してもらう

AIは、あなたの興味や能力にもとづいた、合理的で達成可能な目標を設定してくれる。さらにその目標を、手をつけやすく、かつ負担になりすぎないような小さなタスクに分解してくれる。こうした小さなタスクを設定して着実にこなしていくことで、モメンタムを生むポジティブな循環を作り出せる。

・自分に合った学習計画を作ってもらう

AIは、あなたのニーズや、強みや弱みや、学習ペースにもとづいた、あなただけの学習計画を作ってくれる。こうした個人に最適化した手法のおかげで、より効果的に効率良く学習でき、それが目に見える進歩につながって、学び続ける意欲を高めてくれる。

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