年収1000万円超なのに貯金がない人の悪習慣 世帯収入が高くても「幸せ」とは限らない

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貯金がなくても、欲しい物を買って、思い通りの生活を送れば幸せと言えるかもしれません。では、収入が少ないと幸せになれないのでしょうか?高収入カップルに比べて、妻は夫に不満だらけで、夫婦仲は悪いのでしょうか?

労働政策研究・研修機構が、子育て世代を対象にした調査では、「夫婦仲が悪い」と答えた人は、いちばん所得が低い層が、2.5%。中低所得者層が14.8%。高所得者層も、10.7%なので、低所得者ほど夫婦仲が悪いとはいえないようです。

同じ調査で「あなたは幸せですか?」という問いには、高得点で幸せと答えた妻の割合は、夫の年収が高くなるにつれ「高幸福度」が上がります。

夫婦共稼ぎの高収入カップルなら、さらに幸福度がアップしそうですが、そうではありません。夫の年収が650万円以上の共稼ぎママの高幸福度は57.4%ですが、専業主婦のママの高幸福度は75.7%です。およそ18ポイントも高くなっています。

夫の年収500~649万円の専業主婦の幸福度は62.5%、共稼ぎママの高幸福度は60%。仕事をしているか、いないかはそれほど差がありません。収入が高い夫は、それなりに仕事が忙しく、働くママに家事と子育てのしわ寄せが来ていることが、幸福度につながらない理由でしょう。

プライスレスな幸せ

一人親方で内装業を営む48歳の三浦さん(仮名)の年収は、およそ400万円。休日は、家族4人で軽自動車を改造したキャンピングカーで、お出かけです。夏休みなどの長期休暇に合わせて自分も休みを作り、北海道一周、北陸めぐりなど、遠くに出かけます。道の駅で調達したとれたての食材と、地元の温泉があれば、ホテルに4人で泊まるよりお得。ハプニングも思い出になるので、おカネでは買えない旅を楽しんでいるそうです。

都心部で働く年収1000万円のパパやママは、夜遅くまで働き、自転車操業的子育てで、子どもをキャンプどころか、プールに連れて行く時間がない人もいます。気づいたらクラスで自分の子どもだけ泳げないので、慌てて体育の家庭教師にアウトソーシングして、やっと25メートルが泳げるようになったという人も。

幸せなんか感じる暇もなく忙しく働いて得たおカネが、時間をお金で買う生活に消えてしまって老後に困ったことになるなら、年収400万円の方が幸せです。でも、もし手取り700万円の生活を心がけ、自分や家族のための時間を確保できるなら、今も将来も幸せな年収1000万円になれるでしょう。

山口 京子 ファイナンシャルプランナー

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やまぐち きょうこ / Kyoko Yamaguchi

1966年名古屋市生まれ。金城学院中学、金城学院高校、金城学院大学卒業。現在は、情報サイト・オールアバウト「家計簿・家計管理」「お金美人のすすめ」執筆、テレビ、ラジオ、セミナーで活動中。著書に『お金持ち名古屋人八つの習慣』がある。

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