駅看板の文字「明朝体」「手書き寄り」が静かに流行 公共サインの「書体」も時代と共に変化している

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公共サインで見る書体の変遷

とはいえ、公共サインの書体は基本的にゴシック体であることにかわりはありません。しかしそのゴシック体も時代とともに変化しています。

大きな流れとしては、親しみやすさや柔らかさを感じられる方向に向かっています。ここからは、写真とともに公共サインで使われてきた書体の変遷を見ていきましょう。

① ゴナ

まずは、1975年に株式会社写研から発売されたゴナという書体があります。中村征宏氏によって生み出されたこの文字は、公共サインや、ファッション誌、漫画などさまざまな場面で使われました。週刊少年ジャンプのドラゴンボールでも使用されていたため、見覚えのある方もいるかもしれません。

写植書体ゴナの原図(画像:筆者提供)

のびやかなデザインの中にやや硬質で構造的な印象を持っているのがこの書体の特徴です。

制作時の様子を再現するゴナの生みの親、中村征宏氏(写真:筆者撮影)

ゴナは現在も東京駅の新幹線のりばのサインで使用されています。

ゴナが使われている東京駅構内(写真:筆者撮影)
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