話を聞いてまず知ったのは、glafitは特定小型原付の草案を国に提出するなど、カテゴリーの創設に主体的に関わってきたということだ。途中で電動キックボードのシェアリングでおなじみのLUUPなどが加わり、昨年7月の施行に結びついたという。
ただ、同社では電動キックボードは考えに入っていなかったようで、最初にこのカテゴリーに参入したのは、モビチェン車両に近い自転車タイプだった。そして、第2弾がここで紹介する4輪車になる。
アイシンの「リーンステア制御」に注目
アイシンとの関係は、glafitがトヨタ未来創世ファンドからの出資を受けていたことに端を発し、協業マッチングの場で、アイシンが持っている「リーンステア制御を使えないか」と相談がきたのがきっかけだったという。
glafitは、運転免許返納後の高齢者が、気軽に外出できる生活を持続するためには、最高速度が6km/hのシニアカーでは役不足であり、当時はまだ検討段階だった特定小型原付こそふさわしいと考えていた。
しかし、車幅が限られているため、スピードを出してコーナーを曲がるときの安定性が課題になる。これを解決できるのがリーンステア制御であり、アイシンと共同開発契約を締結することで開発がスタートしたという。
車両はまだプロトタイプであるが、デザインはキャラクター性がありながら、マットなダークカラーのおかげでクールだ。「自分が乗りたくなるものを目指した」とのことだった。
一方で操作系については、後期高齢者となった鳴海氏のご両親をはじめ、高齢者の意見も参考にしたとのこと。シニアカーでは一般的になっている丸ハンドルが良いという人もおり、ハンドルの重さは人によって好みが異なることを教えられたという。
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