「部下を利用する」未熟なリーダーに欠けた視点 「優れたリーダー」ほど長けている2つの能力
特に人を率いる立場になると、クリエイティブな課題解決をしていくには「チーム構築力」が問われます。
リーダーが微に入り細を穿つまでに目を行き届かせ、全プロセスを自身が手がけるわけにはいかない中で、異なる個性を持つチームメンバー1人ひとりがどう輝くのかを考え、それぞれの長所や強みを引き出しながら、かつ1つのチームとして機能するようにまとめあげなくてはいけません。
そのうえでリーダーとして、先に述べたような言語化力と巻き込み力が発揮されたときに、チーム一丸となったクリエイティブな課題解決が可能となり、大きな成果も上げることができるのです。
そこでつくづく思うのは、優れたリーダーほど、抽象的な話と具体的な話を行き来しながら、物事を構造化して捉えるのがうまいということです。その力が、要するに、成果を上げるチーム構築に欠かせない言語化力や巻き込み力に直結しているといっていいでしょう。
リーダーがそれをすることで、チームの誰一人として置き去りにされることなく、1人ひとりが役割意識と熱意をもって課題解決に取り組めるようになるわけです。
その点、未熟なリーダーは部下を自分のために利用しようとするきらいがあります。私自身、かつてはそんな未熟なリーダーであったという自覚がありますが、それでは一時的・短期的な栄華は味わえても、長く勝ち続けることはできません。
永続的に結果を出していくには、チームメンバーのパッションを高め、自ら意欲的に仕事に取り組んでくれる状態をつくる必要があり、そのためには、やはり先に説明したような言語化力と巻き込み力が欠かせないのです。
少し先の未来を思い描くことの積み重ね
レジー氏は「準備と機会が出会うことが、すなわち幸運である」という主旨のことを書いています。幸運とは気まぐれに向こうからやってくるものではなく、常に備えている人のところに必然的に舞い込むものであるということでしょう。
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