「部下を利用する」未熟なリーダーに欠けた視点 「優れたリーダー」ほど長けている2つの能力

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また、「言語化力」と「巻き込み力」のセットは、あらゆるビジネスパーソン、リーダーに欠かせない素養です。自分が何を考えているのか、どこに向かおうとしているのか、そのために周りにはどう動いてほしいのか――こういったことを明確に言語化できなくては、上の人間も下の人間も巻き込んで大きなことは成し遂げられません。

レジー氏は少々我が強く、濃すぎるくらいの個性の持ち主と見受けられますが、任天堂最大の子会社であるアメリカ任天堂の責任あるポストで結果を出し、任天堂そのものの起死回生にも貢献しました。

それは、まず彼自身に明確なビジョンがあったこと、そしてそれを周囲に伝わるように言語化し、納得させて巻き込む力に秀でていたことによるのでしょう。

優れたリーダーのチーム構築力とは

任天堂のようなゲーム会社の成功譚というと、いかに優れたコンテンツを生み出したか、つまりゲームクリエイターのほうに注目が集まりがちですが、本書の著者はマーケターです。しかし非クリエイターにも、何事かを成し遂げるには、クリエイティブに考え、決める力が必要です。

『非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

非クリエイティブな職種だからといってクリエイティビティが不要なわけではありません。アートに近い「表現としてのクリエイティブ」とは別に、ビジネス上の課題を解決する「ビジネスのクリエイティブ」というものがある。そんな考えから、このたび私は『非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術』という本を上梓しました。

本書を読んでいても、著者は非クリエイターながら「ビジネスのクリエイティブ」を存分に発揮して結果を出してきた人物のように見受けられました。

それはP&Gやペプシコといった企業でマーケターとして活躍した軌跡にも見られますし、任天堂再生をかけた大勝負と意気込まれた巨大ゲームイベント「E3」に際し、社長の岩田聡氏などにしつこくかけあって効果的なプレゼンを実現させた様など、任天堂での仕事ぶりにも随所に表れています。

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