なぜ日本の公園は、あれもこれも禁止なのか いまどきの公園は自ら稼いで街を潤す

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今後、地域の活性化を考える上では、「減点評価方式」で公共財産を捉えるのではなく、「加点評価方式」で公共財産のあり方を考える必要が出てきています。

「世界一美しいスタバ」は、富山にある

すでに、この「加点評価方式」で公園を運用している場所はいくつもあります。代表的な場所を3つ紹介しましょう。

皆さんは夏のシーズン、日本で一番気持ちよいビアガーデンはどこだと思いますか?私は毎年札幌の大通公園で開催されているビアガーデンこそが日本一だと思っています。

そこでは、街区(丁目)ごとにサッポロ、アサヒ、キリン、さらには外国産ビールなど各社が競う巨大なビアガーデンができ、多くの利用客で賑わっています。夕方以降は、顧客はこのビアガーデンからまちの飲食店へと流れます。また、各事業者が支払う利用料は、福祉財源として活用されています。

富山市の富山環水公園は、もとから立派な公園ではあったのですが、言ってみれば、市民に大人気、というほどではありませんでした。しかしスターバックスコーヒーが開業し、2008年グループが主催するストアデザイン賞で最優秀賞を獲得すると、一躍「世界一美しいスターバックス」として有名になりました。

今では地元住民が誇らしげに訪れる場所になっています。さらにその後フレンチ料理店が公園内に出店、最近もおしゃれなアパレル店などが周辺に出店するなど、エリア全体のイメージがどんどん向上しています。

岩手県紫波町のオガールにあるオガール広場は、あえて法律や条例規制の多い公園の扱いではなく、「広場」という用途になっています。緑地だけでなく、お休みスペース、バーベキュー設備といった火気類の設備も整備され、週末などは大いに賑わっています。

この10年ほど、日本でいう自治体の公園緑地課にあたる、ニューヨーク市パークマネジメントが熱心に進めているのが「公園コンセッション」(コンセッションは免許や営業権などの意味)です。公園コンセッションとは、公園の一部での営業権を入札し、その収入によって公園の品質レベルを引き上げていくという取り組みです。

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