ヤフー、創業来の最高益更新を守れるか

第1四半期は広告好調も通期は不透明

1996年の創業から前2014年度まで18期連続で利益を更新してきたが、踊り場にさしかかっている

売り上げは2ケタ成長でも営業利益は横ばいにとどまった。主力事業の広告はパソコン(PC)からスマートフォンへの移行を進めたことで堅調だったが、今後の成長事業と位置づけるビッグデータのサービス開発やECの宣伝費といった先行投資が利益面での重しになった。

ヤフーの2015年度第1四半期決算(4~6月)は、売上高が前年同期比10.6%増(1105億円)、営業利益は同0.8%増(491億円)。純利益は前年に持分法適用会社化の営業外収益など87億円を計上したことも影響して同8.3%減の333億円と、第1四半期では初の減益になった。

今、ヤフーにつきつけられた経営課題は明確だ。PC時代にポータルサイトとして圧倒的な集客力を誇り、広告を軸に続けてきた成長は陰りを見せている。スマホ全盛の時代に成長力を再び取り戻せるのか――。前2014年度の売り上げは前年度比4.9%増(4284億円)、営業利益はほぼ横ばいの同0.4%増(1972億円)で、PC向け広告の減速が目立っていた。

収益源のスマホへの移行を加速させなければならない。今回の決算発表で同社の宮坂学社長は「スマホでも多くの人に使ってもらえているかどうかが大きなポイントだが、5月にページビューで初めてスマホ比率50%を超えることができた」と、「スマホシフト」が順調であることを強調した。

スマホに最適な画面デザインに

ヤフーが行った施策の中でも大きなものが、5月に行ったスマホ向けのサイトとアプリの画面デザインの全面リニューアルだ。ヤフーのPC サイトをベースにしていたものを一新し、写真を強調するとともに、片手でスクロール操作しやすくするなどスマホに最適なものとした。

見慣れたデザインを変更することで、ユーザー離れを引き起こすリスクもあったが、第1四半期のスマホからの月間閲覧数は前年同期比34.2%増の319億と順調に増加。ビジネス環境の変化に適応するために積極策に出たことは、ひとまずよい結果を出しつつあると言えそうだ。

サイトのリニューアルには、広告事業においても大きな意味がある。記事の間に自然な形で挿入する「インフィード型広告」を取り入れることで、従来はトップ画面の一部に限られていた広告スペースを拡張。PCを中心にした検索連動型広告の売上高は前年同期比1.8%減と苦しんだが、インフィード型広告を含むディスプレイ広告は同29.5%増と好調で、広告が主体のマーケティングソリューション事業の売上高を同11.4%増(701億円)、営業利益を同8.4%増(372億円)と伸ばす牽引役となった。

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