日本のイタリアンの聖地は意外な県にあった 有名チェーンも恐れるローカル店が立ち並ぶ
群馬県。言わずもがな関東北部に位置し、失礼ながらおよそ都会とは呼べず、おしゃれなイメージも薄い県だ。人口は約198万人で全国19位、県内総生産(名目)は7兆6440億円で同17位(群馬県HPより)と、人の数も経済規模も、やはり決して大きくない。
そんな群馬になぜイタリアンレストランが多いのか。取材班は群馬へ。調査してみたところ、群馬にあるイタリアンレストランはおよそ300店近くに上ることがわかった。取材班の中には、「イタリアンレストランが多いといっても、チェーン店があるだけでは?」という疑問を持つスタッフもいたので、そこも調べてみた。
大手イタリアンチェーン店も尻込みするほどの激戦区
たとえば、全国に100店舗以上を展開する有名なイタリアンチェーンの「カプリチョーザ」は、群馬への出店がわずか1店舗のみ。担当者に話を聞くと、「群馬はイタリアン激戦区のため、なかなか太刀打ちできず、1店舗のみで様子をみている」というのだ。
意外に映ったランキングは伊達じゃない。やはり、群馬はイタリアンレストランの激戦区なのだ。さらに詳しく取材すると、県内のイタリアンレストランの半分近くが高崎市に集中していることがわかった。県庁所在地は前橋市だが、高崎市の人口は約37万人と同33万人の前橋市よりも大きい。
その高崎市へ向かってみると、確かに街の中心部にはあちこちにイタリアンレストランがある。街行く人たちに聞き込みすると、確かにイタリアンが好きだという人は多い。中でも高崎っ子が好むのはパスタだ。
実は群馬はパスタの原料である小麦粉の名産地。全国の収穫量ランキングでもベスト5にランクインしている。そのうえ3大うどんのひとつ、水沢うどんも名産。高崎は麺類に慣れ親しんだ土地というワケで、取材中、お酒のシメにパスタを食べるというつわものにも出合った。
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