世代間論争で得をするのは金持ちの若者--『就職、絶望期』を書いた海老原嗣生氏(「ニッチモ」代表取締役)に聞く


 僕は、世代間格差論争はしたくない。世代間格差論争にすると、いちばん得をするのは誰か。それは金持ちの若者なんですよ。俺たちは年寄りに比べ損しているじゃん、と負担をしなくなる。いちばん損するのは、年寄りで貧乏な人。この人たちは貧乏で困っているにもかかわらず、あいつら逃げ切り世代だ、ずるいと言われる。本来ならば、年寄りだろうが若者だろうが、弱くて貧乏な人が手を組んで、変えていかなくてはいけないのに。現状は、世代間格差論争という形で、年寄りは全部ダメ、若者は全部かわいそうという形になっている。そこは中身を精査して論じてほしいと考えている。

(聞き手・本誌:塚田紀史 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2011年10月8日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

えびはら・つぐお
専門は人材マネジメント、経営マネジメント論など。1964年生まれ。リクルートワークス研究所発行の『Works』元編集長。2008年に人事・人材のコンサルティング会社、ニッチモを設立。また、リクルートエージェント社のフェローとして、同社の人事・経営誌『HRmics』の編集長を務める。

『就職、絶望期』 扶桑社新書 798円 279ページ


  
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • ドラの視点
  • 精神医療を問う
  • 今見るべきネット配信番組
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT