アメリカは「女性大統領」を選べる国に変わったか 8年前のクリントンvs.トランプとの決定的違い
確かに、多くの有権者にとって最も重要なのは性別ではなく党派であることに変わりはない。「私は彼女には投票しない」と、テキサス州ダラスの共和党員ナオミ・ビラルバ(74)は、トランプを支持しているが、民主党にとってはバイデンよりもハリスほうがいい選択だと考えている。
ピュー・リサーチ・センターによると、バイデンは2020年の女性票の55%を獲得したのに対し、2016年のクリントンは54%だった。女性におけるトランプの支持率は、2016年の39%から2020年には44%に微増した。
ハリスが民主党のトップに立つという見通しは、女性大統領を選出したいと考えている一部の有権者に活力を与えた。しかし、それはまた、トランプが男性(バイデン)には負けたが女性(クリントン)には勝ったという事実に対する過去の恐怖を思い起こさせている。
ノートルダム大学の政治学者で女性の投票パターンを研究しているクリスティーナ・ウォルブレヒトは、最終的には成功しなかったものの、クリントン候補は何が可能かという考えを変えたと語った。
クロブチャーとキルスティン・ギリブランド(ニューヨーク州選出)、エリザベス・ウォーレン(マサチューセッツ州選出)は2020年の選挙で候補者として真剣に取り上げられ、今年トランプに挑戦したニッキー・ヘイリー前サウスカロライナ州知事(共和党)もそうだった。
「ヒラリー・クリントン以降、人々は女性大統領という考えにますます馴染んでいることを示唆している」とウォルブレヒトは言う。
昨年のピュー・リサーチ・センターの報告書によれば、女性の42%が、自分たちが生きている間に女性を大統領に選出することは少なくともいくらかは重要だと感じている。