「1浪東大合格後に京大受験」彼が驚く選択した訳 浪人して進学したもののアメフトに熱中し…

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こうして宇宙の勉強をするという道は断念した後藤さん。当時1年生・2年生のときに通う東大の駒場キャンパスでは、留年は2回まで許されていました。それまでに所定単位を取って、3年生以降で学ぶ本郷キャンパスに行かないといけなかったそうですが、部活に捧げた彼はもう4年目の終わりの時点で東京大学を去ることが確実になっていました。

「4年目の8月くらいにもう『あなたは卒業できません!』という内容の手紙が東大から届いたんです。9月ごろまではアメフトの特に大事な試合があったので、しばらくその手紙の内容については何も考えなかったのですが、10月ごろになったら、さすがにまた大学を受け直さないといけないと考え出して、センター地理だけ行き帰りの電車の中で勉強し始めました。

そのころに、時間をかけてじっくり問題を考えさせてくれる京大は適性的に合っているし、受かったら実質5浪の年齢で大学に通えて、東大にも京大にも行ったことになるから、おもろい人生になるなと思って京大を志望することにしました」

京大に向けてひたすら勉強する日々

「数学は基礎をしっかり勉強していたので、勘は多少衰えていたものの、少し勉強すれば取り戻せると確信していました。理科も基礎をちゃんとやっていれば考え方は染みついているはずだから、溶液の色など暗記部分だけを詰め込んで、あとは社会さえなんとか勉強すればいけるはずだと考えました」と戦略を立てて、センター試験まではひたすら地理の勉強に打ち込んだ後藤さん。

1月12日のカレッジボウルに参加した1週間後にセンター試験を受験した彼は、なんとか8割程度の得点を獲得します。1月末には『放り出されるくらいなら』と東大を中退し、京大対策に集中することを決めました。

「大学アメフトは、原則として選手登録が4年間でした。そういう点では、センター試験の直前までひたすら4年間、最後までアメフトに打ち込んだので後悔はありません」

東大とのつながりを完全に断った後藤さんは、センター試験から英単語、古文単語などの暗記系を40日間、朝から晩までひたすら詰め込んで京大に挑みました。そのかいもあってか、京大の試験を終えた瞬間、合格を確信したそうです。

「センター試験は周囲の受験生より少し低かったですが、数学で大問を1問多く取れれば受かると思っていました。京大入試2日目の朝に、家で新聞を見ながら答えを確認していたのですが、めちゃくちゃ難しい問題が合っていたから、受かったと思いました」

こうして無事、後藤さんは5浪の年齢で京都大学工学部に入学しました。

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