水ダウでも話題の「ひょうろく」私が見た彼の素顔 キャラ違いは本当?仲間たちから愛される理由

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

人生の路頭に迷っていた頃、さらば青春の光のマネージャーから「ヒマしてるんやったらYouTubeに出るか?」と誘いを受ける。これがひょうろくにとって大きなターニングポイントとなった。

「キャラがぜんぜん違う」について

約1年ぶりの出演となる動画「【リアルブクデリ】日本全国どこでも配達!!今回の配達場所はなんと○○県!!【ブクロ絶叫】」を皮切りに、さらば青春の光のYouTube動画にたびたび顔を見せるようになり、自身もYouTubeチャンネルを立ち上げて独特な世界観を持つ「歌ってみた動画」を投稿し始めた。

ひょうろく 水曜日のダウンタウン さらば青春の光
歌ってみた動画も人気(写真:ひょうろく公式YouTube『もち、ひょうろく』より引用)

ジワジワと知名度が上がる中、昨年末の『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』シーズン13 COMBINED(Amazon Prime Video)、今年に入って元テレビ東京のプロデューサー・佐久間宣行が手掛ける『インシデンツ2』(DMM TV)といった配信番組に登場するなど、立て続けに人気コンテンツに露出するようになっていった。

よくコンビ時代のひょうろくの動画を見たネットユーザーが「今とキャラがぜんぜん違う」といったコメントを投稿しているが、当時を知る者としては「ちょっと待ってくれ」と言いたい気持ちが湧き上がる。

たしかに以前はもっとハキハキとしゃべっていたが、芸人を始めて間もない頃はよくあることだ。まず新人がライブに出ると、「声が小さい」「滑舌が悪くて何を言ってるかわからない」という課題にぶつかる。それゆえ、大半は「はっきりと大きな声を出す」ところからスタートし、徐々に自分たちの個性を見つけていく。

ひょうろくが所属していた頃の浅井企画には、インデペンデンスデイ、エーデルワイス、オーストラリア、ジャイアントジャイアン、ペッパーボーイズ、テンパリなど、個性的で面白いコンビが多かった。だが、残念ながら今挙げた全組が何らかの理由で消滅してしまっている。

誰とも被らない持ち味を見つけ、その面白さが広く世間に伝わるまで持ちこたえられる芸人はほんの一握りだ。そんな中、自分らしい芸風にたどり着き、コンビ解散後も芸人仲間に支えられ、出会いと運を引き寄せたひょうろくは本当にたくましいと思う。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事