水ダウでも話題の「ひょうろく」私が見た彼の素顔 キャラ違いは本当?仲間たちから愛される理由
筆者が初めて出会った2015年もそんな思いだったのだろうか。当時、ある芸人のネットラジオに携わっていて、そのゲストとしてやってきたのがジュウジマルだった。すでに事務所の先輩である流れ星☆の単独ライブの前説を担当しており、早くから期待されているエリート芸人という印象が強かった。
何度かライブで漫才も観させてもらった。バカウケしていた記憶もないが、とりわけスベっている印象もない。鹿児島の同級生コンビらしい明るい雰囲気が持ち味で、決して悪い印象を与えない2人だった。
自宅に招かれ、ネタのアドバイスを求められたりしたこともある。きっと彼らは売れたくて必死だったし、筆者も一緒に何かを生み出したいと思っていたが、結局そこでは「何もしてあげられない」という自分の非力さだけを知った。その後、別の芸人の活動をサポートし始めたこともあり、ほとんど会うことがなくなった。
5年後、ひょうろくは『さらば青春の光Official Youtube Channel』の出演をきっかけに知名度を上げた。
さらば青春の光のYouTubeで注目集める
初登場は、2020年4月18日に投稿された動画「【ひょうろく初登場】ヤバい奴が事務所に凸してきたのでカメラ回した【変人】」。さらば・森田がTwitter(現・X)上に「(筆者注:30分後の)17時までに(株)ザ・森東の事務所のインターホンを押せた芸人さんにギャラ1万円差し上げます!」と投稿して行われた企画で、時間に間に合わなかったにもかかわらずスピンオフ動画としてスポットを浴びたのがひょうろくだった。
当時はジュウジマルのボケ。細身のスキンヘッド、鹿児島なまりのおっとりとした口調、独特な表情とリアクションなど、そのキャラクターは今と変わらない。
この動画に出演する前にも「ネタを見てほしい」とザ・森東を訪問しており、さらば青春の光のマネージャーから「大人のすることじゃない」とこっぴどく叱られたという。
その向こう見ずな行動にも驚くが、何よりも“さらば青春の光にネタを見せたかった理由”が独特だ。前述の『KAMINOGE vol.151』のインタビューの中で、ひょうろくは当時の思いをこう語っている。
「ファンというわけではなかったんですけど、テレビに出てきたら手を止めちゃう人というか。それがなんでなのかなっていうのを聞きたかったんです。好きじゃないのについ観ちゃうから、何か秘訣でもあれば教えてもらえたらなって」
2020年12月、相方に子どもができたことをきっかけにコンビは解散。ネタを書いていないひょうろくは、芸人を辞める選択も脳裏をかすめ、所属事務所からも離れてフリーになった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら