頼り甲斐ある山岳路線、山梨県ご当地鉄道事情 富士山や八ヶ岳へ、中央線特急を中心に大活躍

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中央本線、国道20号(甲州街道)、中央自動車道が並んで仲良く山の合間を縫って走って西を目指す。東京からも近く、ゴルフ場が集まっているのも山梨県の入り口の特徴だ。

そうこうしているうちに、泣く子も黙る大月駅にやってくる。中央線快速電車の終着駅で、夜遅くに乗り過ごしてしまったらどうのこうのという切り口で取り上げられることもある。が、そんなことより何よりも、大月駅といったらいわば富士登山の玄関口だろう。

大月駅から分かれる富士急行線は、桂川に沿って富士山麓の富士河口湖を目指す。大月駅の標高は約360m。それが終点の河口湖駅は約860mだから、26.6kmを走るうちに500mも山を登っているということになる。なかなかの登山電車だ。

沿線も見所が多く、途中の田野倉―禾生間で山梨リニア実験線と交差、また富士山―河口湖間には富士山麓の遊園地、絶叫マシンでおなじみの富士急ハイランド。富士登山はしなくても、富士急行線に乗ったことがあるという人は多いのではないかと思う。

名車両が第2の人生を送る

富士急行線は、走っている列車も多種多様だ。中央本線から直通する特急「富士回遊」が看板で、富士急行線内だけでも「フジサン特急」「富士山ビュー特急」。前者は元小田急20000形、後者は元JR東海371系で、いずれも以前は新宿と御殿場を結ぶ特急列車で活躍していた。つまり、同じ富士山麓でも舞台を変えて現役続行中、というわけだ。

富士急行線 富士山ビュー特急
元JR東海371系を用いた富士急行線の「富士山ビュー特急」。内外装のリニューアルデザインは水戸岡鋭治氏が手がけた(撮影:鼠入昌史)
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