ドラマ「西園寺さん」ヒットの予感しかない3理由 「逃げ恥」「家政夫ナギサさん」に続く良作となるか

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『西園寺さん〜』の主人公・西園寺一妃(松本若菜)は38歳の独身。アプリ会社で、「カジレスキュー」という、家事のお助けアプリを企画し、それが500万ダウンロードと大ヒットしている。

仕事が順調な中、2階のルーフバルコニーからの見晴らしがいい、広めの一軒家を購入。“家事ゼロ生活”にふさわしいリノベーションを施し、保護犬リキとの生活をはじめたところ。

35年ローンで、現在“貯金残高オーメン(666円)”のギリギリではあるが、2階建ての1階は賃貸ができるようになっているので家賃収入を得ることが可能な夢の物件だった。ついでにいうと、彼女の友人(野呂佳代)は家事代行業をしている。

主人公・西園寺一妃を演じる松本若菜(画像:TBS『西園寺さんは家事をしない』公式サイトより)

一妃の家の階下を借りることになるのは、彼女より9歳下の、見た目も中身も優秀なエンジニア・楠見俊直(松村北斗)。アメリカの大手テクノロジー企業・パイナップル(ネーミングが秀逸)から、一妃の会社に転職してきた。

妻を亡くし、4歳の娘・ルカ(倉田瑛茉)を育てるシングルファーザーで、不運にも住居が火事になり、漫画喫茶暮らしを余儀なくされていたところ、見かねた一妃が階下を一時的に貸すことになった。

『ホタルノヒカリ』からアップデートされた部分

公式サイトによると、一妃と楠見はこれから“偽家族”として暮らしていくことになるという。つまり『私の家政夫ナギサさん』と『逃げるは恥だが役に立つ』を足して2で割ったような理想的なドラマではないか。

家事の問題を解決するための独特な家族の形を作ること、これぞ現代の最大のテーマなのである。

一妃の持論は「やりたくないことをやってる人を、やらなくていいようにすることが私のやりたいことだからやってるの」ということ。家事代行もそのひとつなのだ。

要するに、それぞれのやりたいことを自由にやれる世の中を目指す。こういうふうにわざとまわりくどく、でもなんだかわかるように纏めるセンスもなかなかいい。

秀逸な題材を取り上げた原作は、ひうらさとるの漫画。ひうらには『ホタルノヒカリ』(漫画は2004年から連載開始、2007年に日本テレビでドラマ化された)という大ヒット作もある。

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