その背景を首都圏模試センターの北一成・教育研究所長は「小6児童数の減少を相殺してなお余りある、『何としても合格できる中高一貫校へ』という保護者の意識が反映されている」と分析する。
第1志望校以外にも複数の学校を受験して進学先を確保しようとする保護者は増加している。2月の東京都や神奈川県の中学入試よりも前に、1月に埼玉県や千葉県の学校を受験する家庭も多い。
中堅校で進む教育改革
中高一貫校の中でも人気が急上昇しているのが中堅校だ。中堅校の定義はまちまちだが、偏差値帯では45前後〜60未満と幅広い。
東京都では偏差値50未満の学校が志願者数を増やしている。「中堅校の教育内容は非常によくなった。手の届く中堅校の中から子どもの個性を伸ばしてくれる学校を選ぼう、という志向が強くなっている」(北所長)。
一方、御三家など難関校の多くで、受験者数が微減した(下表)。とはいえ実質倍率はさほど下がっておらず、難易度は変わらない。受験競争が激しさを増す中、いわゆるチャレンジ校を無理に受験させず、確実に進学先を押さえようとする保護者の安定志向も強い。
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