華原朋美、新たな旅立ちで目指すものとは? デビュー20年、ここに辿り着いた
それだけに、「コーラスのキーと自分の声が合わさる部分の出来にとても満足している」と笑顔を見せる華原さん。聴いてくれた人が、「日々の生活のなかでつらいことがあっても、私は私、僕は僕で生きていくんだ」という思いを強くしてくれたらうれしいと話す。
華原朋美という存在と、「中の人」である自分の役割
2015年は、歌手・華原朋美のデビュー20周年という節目の年だ。途中、約5年の活動休止を挟んだことにより、仕事に対する思いにも大きな変化が生まれたという。
「言われた通りにやるというのは、絶対にしなければならない基本のこと。でもそれだけで終わるのではなく、そのために何をしなければならないのかということまで考えるようになりました」
たとえば、“華原朋美”という歌手をよりいっそう輝かせるために、若いころはあまり得意ではなかったトレーニングに励み、努力を重ねるようになった。
「テレビに映っている華原朋美は、マネージャーさんやヘアメイクさんが作り上げてくれた特別な存在。だから普段の私も、スタッフと同じように努力をし、愛を注がなければと思うんです。そんなことが、以前よりもできるようになったと感じています」
こうした感情は、「すべての働く女性に通ずるのでは?」と華原さんは話す。
「皆さんも、一つの商品やサービスを生み出すための努力をしていくうちに、そのモノやサービスに対して愛が芽生えることがあるんじゃないかな? そしてまた、商品を売り出すための苦労もあるんじゃないかと。私がやっているのもそれと同じです。特に“華原朋美”は、過去にいろんなことがあったから、新人のようにはいかない(笑)。そんな華原朋美にたくさん愛を注ぎ、できる限りの努力をしていくことが、私の役割なんじゃないかなって思います」
つらいときは寝る!そして『やさしい記憶』を信じる
芸能界というステージを離れた華原さんは、私たちと同じ、いち女性だ。時には、キラキラと輝く芸能人の“華原朋美”とのギャップにつらくなることもある。そんなときのとっておきの解消法は「とりあえず、寝ること」。
「私は絶望のど真ん中に座っている時間が長かったので、そこに戻ってしまうのは簡単だということをよく知っています。物事を深く考えすぎると、その世界にどっぷりとはまって抜け出せなくなってしまう。そんなときには、しっかりと寝てリフレッシュした方が絶対にいいです。女性は特に、眠るとお肌も元気になりますから!」
時に女性は、恋や愛に悩み、傷付くこともある。仕事が手に付かなかったり、何をやっても上手くいかないような気分になることもあるだろう。そんな悩める女性に対して声を掛けてあげるのなら、冒頭に掲げた『やさしい記憶』に至る道のりを伝えてあげたいと、華原さんは話す。