70歳を越えたら実践すべき5つの「お金の作法」 シニアにとって大切なのは「足るを知る」の境地

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実際、ほとんど物欲もないから、一応頭の隅にあるのは月々の食費くらいかなぁ。それも、外食をほとんどしないので「これ、おいしい。外で食べたらかなりの値段だよね」と会話する老夫婦にとって、支出の詳細を記す「家計簿」をつける手間の方が「時間の無駄遣い」という気がします。

家計簿なくても帳尻合わせられるのが、シニアの経験値と自負してます。

今さら投資で「一喜一憂」するよりも大切なこと

70過ぎてからは、すべての「おすすめ投資」をやめました。

金融関係の人の「預金のままにしておくのはもったいないですよ」と言ったそばから「そろそろ相続税対策をしないと心配ですよ」が同じ口から出ることに、正直戸惑う私。

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「もったいない」にも「心配」にも心は揺れるけれど、もし投資して儲かったとして、今度は節税のためにまた色々お金を動かすなんて、私にとっては意味が分かんない。「増やせ、減らせのどっちなの?」

ほぼ自営に近い小さな会社で自分たちの腕だけでコツコツ働いてきたシニア夫婦に、もう今さらの「おすすめ投資」は必要ないです。それより、まだお付き合いが続いている人との「長年の仕事」を、無理なく楽しんでやって、それに見合った画料や原稿料をいただければ至極幸せ。

今さらの「おすすめ投資」をするより、今後も仕事だけでなくプライベートでもそれなりに「必要とされる自分でいるための投資」、例えば、食事内容の充実や読書で脳の活性化、散歩や体操で動ける体作りなどを大事にしたい。

金融関係のあれこれ「上がった、下がった」をゲームのように楽しめる余裕ある投資に強いシニアなら別ですが、もし今までそんなに経験がないなら、今さら投資で「一喜一憂」しなくてもいいんじゃないかな。

それより「足るを知る」の境地になれば、もっと深く豊かなシニアライフを送れる気がする今日この頃でございます。

中山 庸子 エッセイスト、イラストレーター

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なかやま ようこ / Yoko Nakayama

1953年、群馬県に生まれる。群馬県立の女子高校の美術教師を務めた後、37歳で退職。長年の夢だったイラストレーターとしての活動を始める。42歳で、自身の夢をかなえてきた経験をつづった『「夢ノート」のつくりかた』を大和出版より上梓。以来、エッセイストとしても活躍を続けている。夢実現のヒントをはじめ、心地よい暮らしのための提案や時間の使い方が多くの女性の支持を集めている。

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