小田急線の「西の要衝」足柄、知られざる駅の裏側 乗降人員最少だが、運行上の重要拠点がある

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足柄駅を管轄する小田原管区の後藤晃伸管区長兼小田原駅長は1987年の入社で、最初に配属されたのは都心側のターミナル、新宿駅だったという。これまで下北沢と藤沢の駅長などを務めてきた。

足柄の最近の利用客の特徴については「南新宿とは乗降数で競っているが、足柄は看護専門学校があることと、アマゾンの物流センターができたことによる通勤通学需要に支えられている」と説明する。初電など早朝の時間帯に物流センターで働く人たちの利用も見られるようになった。

小田急線の中では歴史ある駅だけに昔の姿を残す場所も。「いまは跨線橋で上りホームと行き来するようになっていますが、ホームの端には横断踏切があったころの階段が残っています」(後藤管区長)。

足柄駅 小田原管区長と副駅長
足柄駅を管轄する小田原管区の後藤晃伸管区長兼小田原駅長(左)と大熊亨副駅長(記者撮影)

2つの足柄駅の共通点

信号取り扱いの業務が長い同管区の大熊亨副駅長によると、足柄駅にも信号所があり、信号取扱者の資格を持つ駅員が2人配置されているが、もっぱら小田原駅に置かれた信号連動盤が用いられているという。

足柄駅の窓口
駅事務室側から見た足柄駅の改札口(記者撮影)

「足柄」という駅名は足柄峠の西側、静岡県内のJR御殿場線にも存在する。「ごくまれに間違える方はいらっしゃいます」(大熊副駅長)。ロマンスカーMSEは新松田からJR御殿場線に直通する特急「ふじさん」の運用にも充てられていて、小田急小田原線とJR御殿場線、両方の足柄駅で姿を見ることができる。どちらも通過駅という共通点もある。

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