算数が苦手な子は「3つの誤り」を犯している 進路の選択にも関わる大きな問題!

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1:計算ミスの多発によって点数が低くなっていて、自分は算数自体ができないと勝手に思い込んでいる。

算数はご存じのとおり、計算が主体です。「数字はだいたいあっていればいい」というものではなく、完全に正確でなければ〇はもらえません。また、文章題の問題でも、式はあっているのに、計算が間違っているために、×になってしまうことも非常に多いのです。

しかし、計算ミスという原因を突き止めず、点数だけを見て「できた、できない」と一喜一憂するため、悪い点数の場合、自己暗示効果が働き、その後「私はできない、」「算数が嫌い」と呪文のごとく唱えていきます。そうすると、さらに計算ミスを誘発し、嫌々ながら算数をやるという悪循環が始まっていくのです。

計算ミスすることを前提に考えよう

人間はコンピューターと違って、それほど正確にいつも答えが出せるものではないのです。人間は計算ミスをする動物なのです。私は生徒には次のことを試験前に言います。

「算数・数学のテストでは『必ず』人間は最低3つは計算ミスを引き起こす。だからテストは最後の10分程度は考えてもわからない問題は捨てて、解答した問題の計算ミス発見に全力を尽くしたほうがいい。3つ見つからないということは、まだ見直しが甘いということだ。必ず見つけるという気持ちでやらないと見つからないよ」

「人間の頭は一種の精密機械のようなもので、睡眠不足があると十分に働かない。そこで、算数・数学のテスト前は特に早く寝るように!(中学生ではテスト前日は10時前に寝る。もちろんそれまでにテスト勉強が終わるように計画しなければならない)」

実はこれが非常に効果的に点数となって表れてきます。調査研究をしたわけではありませんが、これまでの経験から、私の経験上は、この2つを実行すると生徒の点数が20%は上がります。本来の実力はあるのに、計算ミスごときで自分はできないとレッテルを貼ってしまうのはあまりにも残念です。

2:文章題の意味がわかっていない。つまり日本語がわかっていない

これもよくあるケースです。国語力がないために質問の意味がわからないというケースです。 

「要するにどういうことなのか」という和文和訳が必要になっているのです。しかし、できない子の多くは、あまり意味を考えず、さりとて先生に質問することもなく、それを単なる“パターン”として無機的に片づけるため、ますます考えない子ができてしまっていきます。ですから、塾では、いきなり講師が和文和訳せず、まずは生徒にどういう意味かを聞いて、考える場を作ります。

もし、ご家庭で、お子さんが、テスト用紙を持って帰ってきたら、まずは一緒にできなかった原因分析をやってみましょう。文章題が白紙であったら「この問題はどういうことを聞いていると思うの?」と質問して、自分で考える場を作ってあげましょう。もしそれでも「わからない」ということであれば、次のような会話が参考になるかもしれません。

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