「変えなきゃダメ?」ラーメン店を悩ます新札導入 1台約200万円…新札対応自販機の必要性
小麦粉や電気料金の値上げは、特にラーメン屋の出費に拍車をかけている。東京商工リサーチのアナリストによると、昨年、全国で45のラーメン店が破産を申請し、2009年以来最多となった。顧客が価格上昇に慣れていないため、企業は価格を上げるのに苦労している。
ラーメン職人の間では、一杯のラーメンの上限を「1000円の壁」と呼ぶ。「これ以上値段を上げたくないのが本音です」とニシタニさんは言う。
新硬貨対応の自販機の普及率は3割程度
日本が2004年に新紙幣を発行したとき、自動販売機の刷新と100億枚の新紙幣の発行に数億ドルかかった。決算書によれば、大阪近郊のグローリーというメーカーは純利益が3倍になった。
新機種への移行には何年もかかる。産経新聞によると、2023年の夏までに、2021年に導入された500円硬貨を使用できる飲料自販機は全体の30%程度にとどまっている。
ニシタニさんの自販機も新たな硬貨には対応していない。東京都によれば。ニシタニさの住む地域では、新たな自販機導入対して最大1900ドルの補助金を出しているというが、ニシタニさんはそれではまったく足りない、と苦笑する。
新札が発行されるまであと2カ月だが、まだ新しい機械の発注をしていないという。ニシタニさんは最近、初めてクレジットカードでの支払いを受け付けるようになった。しかし、これには事務手数料がかかり、仕事も増える。
「まったく慣れません」と彼は話した。
(執筆:Kiuko Notoya記者、 John Yoon記者)
(C)2024 The New York Times
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