「奨学金500万円」それでも母が大学進学させた結果 「うちは中流よりは下」と思ってた子どものその後

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「『これまでの僕の経験が少しでも役に立つのであれば!』という思いで、今は働いています。給料は半分以下になりましたが、それでも年収1000万はいただいているため、この額をもらえれば老後も安心して生活できますよね」

ちなみに、今回はZoom取材だったのだが、赤井さんは自身の別荘から応じてくれた。奨学金の返済で苦労していた時期があるとはいえ、いったいこれまでどれだけ稼いできたのだろうか……?

最大の目標も達成できて、今はとても幸せ

奨学金、借りたら人生こうなった (扶桑社新書)
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「外資をクビになる前の年で、1500万円はもらっていました。国内大手の製薬会社で同額に戻るには8年はかかります。その後、製薬会社を辞めるときは役員手当も付いていたため、年収は2000万円でした」

まるで、冒頭の牛肉のくだりは嘘だったかのように、大成功を収めた赤井さん。自身の努力の賜物としか言いようがないが、これも奨学金を借りて大学まで行ったおかげだと実感しているという。

「子どもの頃からは想像もできなかった暮らしですよね。『科学者になりたい』という小学生の頃の夢もかないました。なによりも『子どもたちに僕が経験してきたような、貧しい思いをさせたくない』という最大の目標も達成できたので、今はとても幸せです。

よくネットでは『奨学金で莫大な借金を背負って不幸になった』という記事を見かけますが、『そればかりではないんだよ!』と言いたくなります。僕のように『なんとかなった例』もあるので、こうした話がもっと広がるといいですね」

本連載「奨学金借りたら人生こうなった」では、奨学金を返済している/返済した方からの体験談をお待ちしております。お申し込みはこちらのフォームよりお願いします。奨学金を借りている/給付を受けている最中の現役の学生の方からの応募や、大学で奨学金に関する業務に関わっていた方からの取材依頼も歓迎します。
奨学金借りたら人生こうなった
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千駄木 雄大 編集者/ライター

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せんだぎ・ゆうだい / Yudai Sendagi

編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。奨学金、ジャズのほか、アルコール依存症に苦しんだ経験をもとにストロング系飲料についても執筆活動中。奨学金では識者として、「Abema Prime」に出演。編集者としては「驚異の陳列室『書肆ゲンシシャ』の奇妙なコレクション」(webムー)なども手掛ける。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)。原作に『奨学金借りたら人生こうなる!?~なぜか奨学生が集まるミナミ荘~』がある。毎月、南阿佐ヶ谷トーキングボックスにて「ライターとして食っていくための会議」を開催中。

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