富裕層がこぞって買う「5000万円級SUV」の最新作 ロールス・ロイス「カリナン」がシリーズⅡへ

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2人の創業者、チャールズ・ロールスとヘンリー・ロイスの姓の頭文字である「R」を2つ、カギのような組み合わせ(インターロッキング)のモノグラムにして、さらに格子を取り入れた意匠だ。

デュアリティ・ツイルを用いたインテリアの一例(写真:Rolls-Royce Motor Cars)
デュアリティ・ツイルを用いたインテリアの一例(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

私などは最初、目にしたとき、あまりにも華やか(派手)なので、思わず声が出たほど。色の組み合わせもかなり自由度があるとのことで、「黒地に黒のパターンを載せることもできる」と、カラー&マテリアル担当のデザイナー、クリスティン・フランク氏がイビサでのプレゼンテーションで教えてくれた。

実際のこの「黒×黒」は見てはいないけれど、“地味派手”という感じだろうか。「ひょっとしてギャングスタ系にウケる?」と聞くと、フランク氏は「かもしれませんね」と返して、フフフと笑った。

よりハイパワーのブラックバッジも

ロールス・ロイス車は従来、どちらかというと運転手をつけて乗るケースが多かったはずだ。2017年に発表された「ファントム」などは、ステアリングホイールへの路面からのフィードバックが弱くて、操舵はいわゆる“当て勘”で運転する感じだったほど。

一方、カリナンは「自分でハンドルを握る人が98%」(サーディ氏)だそうだ。まあ、2020年に登場した「ゴースト」や、先に触れたスペクターなど、どちらも操縦性の高さが印象的だったから、下地はでき上がっていたのかもしれない。

「ビューイングスイート」と呼ばれる景色を眺めるための椅子は、ショーファードリブンでないことを示す(写真:Rolls-Royce Motor Cars)
「ビューイングスイート」と呼ばれる景色を眺めるための椅子もおもしろい提案(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

カリナン、それもシリーズⅡは、そこにあって先述のとおり、内装を含めて飛び抜けて若々しい世界観を持ったモデルだ。非常に高価なため、“若い人向け”と言ってもスニーカーやアクセサリーと同列に語ることはできないが、それでもここに新しさがあるのはたしかなようだ。

イビサでの試乗会では、まず標準モデル、次によりハイパワーの「ブラックバッジ」に乗った。

標準モデルでも12気筒エンジンは最高出力420kW、最大トルク850Nmと、かなりのハイパワーを発揮する。車重は2.5トンほどあるが、アクセルペダルを軽く踏み込んだだけで、すいーっと驚くほどスムーズに加速していく。

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