1泊27万円!知られざる「超豪華病室」の世界

医療保険の入院給付金では賄えない

人間ドックの人向けの食事はボリューム満点(撮影:梅谷 秀司)

食事は通常の場合、4種類のメニューから選ぶことができる。それ以外に人間ドックを受ける人向けの特別な「ドック食」があり、これは北海道産サロマ黒牛のサーロインステーキ、天ぷら、スイーツと食べきれないほど盛りだくさん。食べ過ぎて検査結果に響くのではないかと心配になるくらいのボリュームだ。

佐藤和恵・16階病棟看護師長は「エグゼクティブフロアはベッド数を抑えているので、手厚く患者を診ることができる。食事などで差別化も図っており、リピーターも多い」と話す。

北欧風のスタイリッシュな雰囲気の高級病室を有するのは、東京都中央区築地にある国立がん研究センター中央病院。入院するのは全員がん患者で、手術、抗がん剤治療、放射線治療、検査などを行う。病室として最上階の18階、1室のみのA個室(71.7平方メートル)を訪れた。

赤いソファが目を引く、国立がん研究センターのA個室(撮影:尾形 文繁)

ここが同病院で最も豪華な病室。1泊の費用は21万6000円(1日当たり差額ベッド代10万8000円、税込み)。同系統の北欧風の高級病室には、1泊11万8800円(同5万9400円)のB個室が5室ある。両個室のみが絨毯の床だ。18階には、病院らしい雰囲気を持つシンプルな個室である、C個室1泊8万6400円(同4万3200円)も34室ある。面会者は病棟のクラークを通じて患者の許可を得ないと、このフロアに入れない。年間の稼働率はA個室が4割弱、B個室が8割、C個室がほぼ100%だ。

A個室は窓からの眺望が自慢。寝ていても外が見えるように、窓に足を向けて寝る配置にしている。半分は陸、半分は海で、天気がいい日はお台場まで見渡せ、夜景も美しいという。「船、新幹線、ゆりかもめ(東京臨海新交通臨海線)、飛行機などいろいろな乗り物が動くところが見えるので、患者が退屈しないようだ」(佐々口博子・18階病棟看護師長)。ちなみに、窓は二重ガラスだが、防弾ガラスではない。

病室らしくない病室を意識して設計されており、目を引くのは病室には珍しい真っ赤なソファ。木目調のベッドはパラマウントベッド社の最高級の特注品。

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