ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに

✎ 1〜 ✎ 83 ✎ 84 ✎ 85 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

こうした走りの違いは、独自の「リアルタイムAWD」の効果といえるだろう。これは、アクセル開度や車輪速、ギア段、ステアリング舵角など、各種センサーからの情報をもとに、クルマの状態をリアルタイムに把握し、4輪に最適な駆動力配分を実現するシステムだ。基本的に、アクセルペダルを踏み込んでいるときは4輪駆動であることは、一般的な4WDと同じ。だが、例えば、コーナー進入時、アクセルペダルをオフにした瞬間に後輪への駆動力配分をやめ、2輪駆動へ変更。前輪がより曲がりやすくなるなどの効果を生むことで、ドライバーが思い描くラインをトレースしながら、スムーズにコーナーへ進入することをサポートする。

e:HEV Zプレイパッケージのホイール
e:HEV Zプレイパッケージのホイール(写真:三木宏章)

また、コーナーの脱出に向けアクセルペダルを踏み込むと、後輪に最適な駆動力を配分し、加速初期の段階でクルマが外にふくらむことなどを防ぐ。ほかにも、登り坂では、前輪の駆動力を後輪よりも大きくし、よりスムーズな走りも実現。とくに雪道などの滑りやすい路面で坂道発進するシーンでは、絶大な効果を発揮する。ちなみに新型のリアルタイムAWDでは、ブレーキや、最適な駆動力を制御するトラクションコントロールの介入タイミングを最適化。雪道などで車輪がスタックした際なども、より素早い脱出をサポートできるようになっている。

高速道路でも静粛性の高さを実感

e:HEV Zプレイパッケージの走行シーン
e:HEV Zプレイパッケージの走行シーン(写真:三木宏章)

今回、高速道路の走行も、ハイブリッド車4WDのe:HEV Zプレイパッケージで試したが、高速クルーズ時も静粛性がより向上した印象だ。従来のヴェゼルe:HEVでは、道路の勾配に応じて、走行モードを頻繁に切り替えていた。例えば、平坦な道を一定速度で巡航する際は、エンジンの動力のみで走るエンジンモード。ゆるやかな下りでは、モーターのみで走るEVモードとなり、逆にゆるやかな登り坂では、エンジンが発電しモーターで走るハイブリッドモードを使う。

だが、こうした勾配の変化がある場合、例えば、ゆるい下りから道が平坦になってEVモードからエンジンモードに切り替わったり、平坦な道からゆるい登り坂になってエンジンモードからハイブリッドモードに替わったりする場面で、エンジン回転数の変動も頻繁となることで、エンジン音が気になるケースもある。

次ページ機能を追加して快適性を向上させたホンダセンシング
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事