ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに

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さらに、新型ヴェゼルでは、コネクテッド機能の「ホンダコネクト」も進化。スマートフォンの遠隔操作で、エアコンやドアロック、エンジン始動などができるホンダリモート操作に、パワーテールゲートの開閉機能も追加している(ホンダ車初)。こうした機能により、最新モデルは、より快適で、さらに便利となっていることも、大きな魅力のひとつといえるだろう。

ガソリン車はFFを廃止、4WDのみの設定に

ガソリン車のG
ガソリン車のG(写真:三木宏章)

今回は、試乗時間の都合で、市街地のみの走行となったが、ガソリン車のGにも試乗した。前述のとおり、ガソリン車FFのみ設定するWR-Vとの兼ね合いで、4WDのみの設定となったG。だが、最高出力118PSを発揮する1.5L・4気筒エンジンと、1320kgというハイブリッド車より軽い車両重量などにより、街中では意外に軽快な走りだったのが印象的だ。

また、メーターを従来の4.5インチから7インチタイプに拡大するなど、各部の装備もハイブリッド車と同等になって、使い勝手や高級感も向上。さらにリアルタイムAWDは、車速をGPSで検知するなどの制御も加えることで、コーナリングの安定性はもちろん、雪道などでのスタックした際の素早い脱出力なども、ハイブリッド車に負けない実力を持つという。

ガソリン車のエンジンルーム
ガソリン車のエンジンルーム(写真:三木宏章)

ホンダによれば、新型ヴェゼルの受注状況は、2024年4月26日の発売から取材した2024年6月6日時点で、ハイブリッド車FFが全体の約8割。対するガソリン車は、約1割程度だという。こうした傾向は、先代も同様なのだが、これは燃費の面もあるのだろう。

新型の燃費性能は、WLTCモード値で、ハイブリッド車が21.2~26.0km/L。とくに全タイプで最も燃費のいいe:HEV Xやe:HEV XハントパッケージのFFは、先代の25.0km/Lから26.0km/Lと、若干だが向上している。一方、ガソリン車Gでは、WLTCモード値で15.0km/L。ハイブリッド車と比べると、燃費性能にかなり差がある。

e:HEV Xハントパッケージのラゲージスペース
e:HEV Xハントパッケージのラゲージスペース(写真:三木宏章)

だが、例えば、高齢者のユーザーなどで、病院や買い物など自宅周辺しか走らず、遠出をしないのであれば、トータルの走行距離は短くなり、燃料もさほど多くは使わないだろう。もし、ガソリン代などのラインニングコストがあまり変わらないのであれば、ガソリン車の安い車両本体価格も十分に魅力だ。

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