ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに

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この点について、試乗後にホンダ開発者に理由を聞いたところ、「おそらく車両重量の違いだろう」という。両タイプの車両重量は、e:HEV XハントパッケージのFFで1350kg(ベースとなるe:HEV XのFFも同じ)、e:HEV Zプレイパッケージの4WDでは1450kg(ベースとなるe:HEV Zの4WDも同じ)だ。

e:HEV Zプレイパッケージのリアビュー
e:HEV Zプレイパッケージのリアビュー(写真:三木宏章)

ベースとなるe:HEV Xとe:HEV Zでは、そもそも装備が違い、例えば、ホイールはe:HEV Xが16インチなのに対し、e:HEV Zは18インチ。また、試乗したe:HEV Zプレイパッケージの4WDには、パノラマルーフなどのオプションも付いている。車体が重たいぶん、登り坂などではエンジンの回転数が比較的高くなることで、よりエンジン音も大きく聞こえたようだ。そう考える、幅広いシーンで高い静粛性を維持するのは、ハイブリッド車FFのほうだといえる。

ちなみに、減速セレクターやBモードを使い、アクセル操作だけで車速を調整するワンペダル操作は、これもハイブリッド車FFと同様、市街地でも効果を発揮する。例えば、ストップ&ゴーの続く渋滞路などでは、ブレーキペダルを頻繁に使わずに済むため、疲れにくいのだ。ヴェゼルe:HEVでは、信号などの停車時にワンペダル操作で完全停止はせず、クリープ状態となるため、最終的にはブレーキをかける必要はある。ただし、オートブレーキホールド機能も持つため、ペダルを踏み続けなくても停止状態を保持できる。こうした機能により、市街地などでも快適なドライブを楽しめる点は、先代と同等だ。

ワインディングでは安定感に磨きがかかる

ワインディングロードでの走行シーン
ワインディングロードでの走行シーン(写真:三木宏章)

一方、ワインディングでは、ハイブリッド車4WDのほうが車体の安定感が高く、ハイブリッド車のFFモデル以上に思いどおりのラインをトレースできる。また、ハイブリッド車のFFでは、急なコーナーを曲がる際に、車体が外側に傾くロール現象が起こる場合もある。とくに左右にコーナーが連続する道では、車体も左右の外側に傾くため、乗り物酔いしやすい乗員がいる場合は、できるだけゆっくりと走るなど、注意も必要だ。対して、ハイブリッド車4WDは、同じような道を同様のペースで走っても、車体のロールは少ない。ドライバーが楽しいだけでなく、同乗者の快適性でも上だといえる。

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