ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに

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なお、ヴェゼルの価格(税込み)は、ハイブリッド車が288万8600円~377万6300円、ガソリン車は264万8800円。先代モデルの価格(税込み)は、ハイブリッド車277万8600円~341万8800円、ガソリン車で239万9100円~261万9100円だったから、全体的に価格はアップしている傾向だ。

短い納期も好印象、激戦のSUV試乗で首位奪還なるか

純正アクセサリーを装着したカスタマイズ仕様
ホンダアクセスの純正アクセサリーを装着したカスタマイズ仕様(写真:三木宏章)

日本自動車販売協会連合会の発表したデータによれば、発売直後である2024年5月の1カ月間で、新型ヴェゼルの新車販売台数は5717台を記録(全体の6位)。ホンダが公表した月間の販売計画台数5000台を上まわっており、比較的順調な受注状況だといえる。また、納期も、ホンダによれば、1~2カ月程度で比較的良好らしい。先代では、とくにe:HEVプレイの納期が伸びていたが、これは、標準装備だったパノラマルーフの生産遅れが原因だったという。新型の場合、パノラマルーフは、e:HEV Zプレイパッケージのメーカーオプションに変更したことで、こうした納期遅れの問題にも対処しているという。

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熾烈なシェア争いをみせるSUVカテゴリーのなかでも、とくにホットなのがコンパクトSUVのジャンル。競合車には、トヨタの「カローラクロス」を筆頭に、現在(2024年6月10日時点)は、認証試験の不正で出荷停止となっているが「ヤリスクロス」もある。ほかにも、日産の「キックス」やマツダの「CX-30」など、なかなかの強敵揃いだ。

初代モデルが国産SUVの代名詞的存在だったヴェゼル。だが、今のところ2代目は、初代ほどのインパクト感を市場で示してはいない。そんな中、マイナーチェンジを受けた新型が、新車販売台数で1位を獲得するなど、かつてのような存在感を示せるのか、非常に興味深い。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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