木村拓哉「Believe」があぶり出した元SMAPの現在 木村、稲垣、草なぎ、香取…それぞれの「俳優業」の現実

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この2年間で、反町さんは主演として「グレイトギフト」(テレビ朝日系)でうだつの上がらない病理医、「GTOリバイバル」(カンテレ・フジテレビ系)で伝説の教師・鬼塚英吉を演じ、助演として「オールドルーキー」(TBS系)でスポーツマネジメント会社の社長、「スタンドUPスタート」(フジテレビ系)で財閥系企業の副社長を演じました。

竹野内さんは主演として「イチケイのカラス」(フジテレビ系)で変わり者の裁判官、映画「唄う六人の女」で奇妙な女性たちに監禁されるフォトグラファーを演じ、助演として「義母と娘のブルース」(TBS系)で再婚相手に娘を託して病死する父親、映画「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」で主人公の恋人で“自称忍者”を演じました。

どちらも主演と助演を演じ分けるとともに、役柄の幅は新しい地図の3人と同様に広く、「イケオジ」として若年層の印象も上々。かつての「イケメン」「ヒーロー」から、50代俳優として違和感のない立ち位置にスライドした様子がうかがえます。

宿命のように背負い続けるもの

新しい地図の3人に加えて反町さんと竹野内さんの現在から見えてくるのは、「かつてと同じ方向性を続けていくことは難しい」というアラフィフ俳優の現実。

しかし、それでも「キムタク」と呼ばれていたころの延長線上にある役柄を求められてしまう。さらに、助演を豪華キャストで固めるなど、旧ジャニーズ事務所時代から続くプロデュース方針が変わらないことが、冷めた目線で見られやすい理由の1つになっている感があります。

つまり、木村さんだけがSMAP時代から変わらぬ役割や立ち位置を背負い続けている。まるで自分の宿命であるかのように変わらずにいる。それがファン以外の人々からネガティブな声があがりやすくなっている根本理由に見えるのです。

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