ゲーム開発のプロに学ぶプロジェクト管理のコツ PM初心者は「目的と手段を混同」して迷走する

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

あくまでも、プロジェクトを進める上で礎となるものは「目的」です。アイデアとは、目的を達成するためにとるべき「手段」でしかない。もし目的と手段が結びついていなかったり、手段が目的になってしまったりすると、そのプロジェクトは迷走します。

だからこそ、まずはこのプロジェクトは何のためにあるのか、何の課題を解決したいのかといった目的を突き詰めることが大切。そうすれば、目的達成のための手段となるアイデアを、より良い形に昇華させやすくなります。

下田紀之さん
(写真:エンジニアtype編集部)

 ーープロジェクトの目的を突き詰める力は、どうすれば鍛えられるのでしょう。下田さん流のノウハウがあれば教えてください。

リーダーになりたての方には、まず日常の小さな作業をプロジェクトとして捉えてみることをおすすめします。家事でも、運動でも、遊びでも構いません。それぞれの目的を考えながら、プロジェクトの構造に慣れるのが訓練として最適だと思います。

例えば、恋人との旅行をプロジェクトと捉えてみたらどうなるでしょうか。目的は、一緒に楽しい時間を過ごすことですよね。ターゲットは、もちろん恋人です。

そのため、恋人の目線に立って楽しめるプランを考える必要があります。このとき気を付けなければならないのが、旅行すること自体が目的になってしまうことです。本来考えるべきことは、楽しい時間を過ごすには何をすべきかですからね。

「何のためにやるのか」「そのためにはどのような手段が最適か」「この手段を取ることで得られるものは何か」。このようなことを、日常のちょっとしたイベントでも考え続けてみましょう。

アイデアはあくまでも「手札の一つ」と心得る

ーー先ほど「手段が目的になってしまうとプロジェクトは迷走する」とおっしゃっていましたが、具体的にはどんな事態が引き起こされるものでしょうか。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事