「仮想通貨」への投資はNG、"中3でもわかる"根拠 「余裕資金でちょっと買う」くらいにすべき

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高級ブランド品を買う人の行動は、とても「よく考えて、論理的に判断している」なんて思えない。いつも行く焼肉屋さんで最後のロースを追加するかどうかの判断が、論理的だと思えるだろうか。

僕にはとてもそうは思えない。そのときには酔っ払っていることもあるけど、お酒を飲んでいなくても大差はない。人間はさほど、賢くないんだ。

「仮想通貨」は投資のメインにはなり得ない

「仮想通貨(暗号資産)」あるいは「ビットコイン」という言葉は聞いたことがあるだろう。ここ10年くらいで「億り人」と呼ばれる、億円単位で利益を出す人が何人も現れた。

もしかしたら知り合いから、投資しないかと誘われることもあるかもしれない。だが結論だけいえば、仮想通貨は正しい投資には必要ない。

仮想通貨とは何か? このことを説明するには、お金の成り立ちを知る必要がある。

そもそも、お金に価値があるのはなぜだろうか。1万円は、なぜ誰に対しても1万円の価値があるものとして使えるのだろう。よく考えたらあんなのはただの紙切れで、1枚印刷するのにかかるコストは20円くらいだといわれている。

20円で大量に印刷された紙切れが、1万円で取引されるのはなぜだろう。
昔、紙幣は、銀行に持っていけば金と交換することができた。でも今はそれもできない。みんなが1万円には1万円の価値があると信じ込んでいるから、なぜか使えるだけの「共同幻想」みたいなものだ。

まあ、より現実的には、日本政府や日本銀行がお金の価値を保証しているから、それをみんなが信用しているということで、もっと言うと税金を紙幣で支払わないと逮捕されるという国の「武力」によるとも考えられる。

それはともかく、国がお金の価値を保証しているからこそ、お金には価値がある。

通常はそんな風に、強い力を持った誰かが保証しないと、お金というのは成立しない。お金のことで争いが生じたらそれを裁いたり、偽札を作る奴が出てきたら捕まえたりする権力も必要になる。

ところが、仮想通貨はそこを飛び越えてきた。そこで登場するのが、ブロックチェーンという技術だ。サトシ・ナカモトと名乗る匿名の誰かが発見した、たくさんの人が共同管理することで、お金の価値を保証しようという技術のことだ。

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