「仮想通貨」への投資はNG、"中3でもわかる"根拠 「余裕資金でちょっと買う」くらいにすべき

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株価の変動は「ランダム・ウォーク」。酔っ払った人がフラフラ歩くように、次はどっちに行くのか誰にも予想がつかない。

確かにインフレもあるし世界経済は成長しているから長期的には上がる傾向があるけれど、短期・中期ではランダム。だから下がっているから待つというのも、意味がないんだ。

今すぐ始める。ただし、全財産をまとめて投資しないこと。ある程度の貯金があるなら、それを何カ月かに分けてドルコスト平均法で少しずつ投資する。

投資の時間分散だね。戦争とか天変地異、経済的な事件などで株価が暴落する可能性は常にあるから、そのリスクをできるだけ減らしておくこと。
それでも大暴落を経験したら、「これからしばらくはドルコスト平均法で安く、たくさん買えるからラッキー」くらいに考えておくことだ。

長期的な視点で考えるとやはり、投資をし続けると大きな利益があるのは事実だ。できるだけ早く始めて、できるだけ長く買い続ける。資産運用で知っておくべきことは、それだけだ。

人間は「そんなに賢くない」ことを忘れないで

君は論理的で数学が得意だから、人間はどんなことでも正しく判断できると考えているかもしれない。少なくとも自分はそうだと。実をいえば僕は、若い頃はそう考えていた。

ところが、それがそうでもないという話をちょっとだけしよう。

これは『影響力の武器』(ロバート・B・チャルディーニ著/誠信書房)という本に詳しく書いてあることなんだけど、人間というのはそんなに賢くなくて、ある条件がそろうと、なかば自動的に行動してしまうことがある。この本ではその条件のことを「心理トリガー」と呼んでいる。

親鳥がエサをとってきて、ヒナの鳴き声が聞こえたら、その鳴き声を発する主がぬいぐるみであろうが天敵であろうが、鳴き声が聞こえる対象にエサを与えてしまうという。それと大して変わらないことが、人間でも起こるということなんだ。

街中で募金活動をしているのを見たことはあるよね。困っている人たちを助けたりするためのお金を募金箱に入れるとお礼を言われて、羽やバッジなどの品がもらえることもある活動だ。ここからは、僕が誰かからか聞いた話になるんだけど。

募金で普通に「募金をお願いします!」と言われて素通りしてしまう人でも、募金活動する子供が先に、募金したらもらえる品を渡してきたら、無視しにくくなってしまうよね。こうして募金をする確率は飛躍的に高くなるし、平均的な募金金額も高くなる。

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