東北海岸線「歩く旅」外国人に人気のワケを深掘り 全線1025km開通5周年「みちのく潮風トレイル」

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海と山にはさまれた土地の素朴な暮らしぶりは「漁師町の景色や親切な人たちとのふれあいなど、歩くからこそ感じられる魅力にあふれている」という。

MCTルート上では、外国からの渡航者の荷物の運搬や預かりといったサービスや外国語に対応した宿泊手配・ガイドなどもまだまだ未発達で、これらが整備されればさらに外国人ハイカーの数が伸びる余地はありそうだ。

初心者でも安心 MCTおすすめポイント

体力に自信のないインドア派も気軽に歩き始められるMCTのポイントを紹介したい。

① 公共交通機関を使って気軽に

MCTに沿うように走る鉄道をうまく利用しよう。八戸から久慈まではJR八戸線、久慈から南は三陸鉄道リアス線がある。いずれかの鉄道の駅をスタート地点にして、不安なく歩ける距離にある駅をゴール地点に設定するとよい。1日歩く場合、初心者は10km以内が安心だ。

JR八戸線の駅
JR八戸線の各駅はルートからすぐそばにありハイカーの使い勝手がよい(写真:筆者撮影)
② 夏ならではの味覚を楽しむ

5月からお盆までの時期の三陸はウニとホヤが旬を迎える。中でも三陸のウニは東日本大震災後に人気急上昇。牛乳瓶に詰められた岩手県の「瓶ウニ」はふるさと納税でも人気が高い。

ウニ
三陸の初夏の風物詩・ウニ(写真:筆者撮影)
ウニごはん
ミョウバンなどの添加物を使わないウニの味は格別(写真:筆者撮影)
ウニ増殖溝
干潮時には遠浅の地形を生かしたウニ増殖溝が見える(写真:筆者撮影)

岩手県最大のウニの産地である洋野町のルートは、すぐ横の岸壁の下に「ウニ増殖溝」と呼ばれるウニの養殖施設が17kmにわたって連なる。

外洋に面した遠浅の海底は平らな岩盤で、そこに掘られた溝は、干潮時にはくっきりと浮かび上がる。タイミングが良ければ漁師たちがウニを獲る様子が見られる。

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