湖西線、関西と北陸結ぶ「大動脈」開通50年の転機 京都鉄道博物館は記念の「レア企画」で盛り上げ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

湖西線は山科(京都市山科区)―近江塩津(滋賀県長浜市)間の74.1kmの路線。途中駅は19駅ある。ほとんどが高架や盛土、トンネル区間で踏切が1つもない。サンダーバードや新快速は最高速度時速130kmで駆け抜ける。

かつて米原を通るルート(現在の琵琶湖線)を走っていた特急の「雷鳥」(大阪―富山間)や「白鳥」(大阪―青森間)、寝台特急の「日本海」(大阪―青森間)といった長距離列車は1975年から湖西線経由になった。1989年以降は寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪―札幌間)も活躍した。

湖西線新快速
湖西線を走る新快速。敦賀から姫路まで1本の電車で行ける(記者撮影)

開通以来、山科―永原間が直流電化、永原以北は交流電化で、かつては両区間をまたぐ普通列車に気動車が使われていたこともあった。2006年に全線直流化されたことで、新快速の運転区間が敦賀まで延長された。駅ホームの長さの関係から新快速は近江今津で車両を切り離すため、敦賀まで直通するのは4両だ。

強風が悩みの種

湖西線の天敵が比良(ひら)山地から琵琶湖へ吹き下ろす「比良おろし」。JR西日本は防風柵の設置などの対策を進めているが、強風による運転見合わせや遅れがしばしば発生する。2023年公開の映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』でもいじられるほど、滋賀県民にとってはあるあるネタだ。サンダーバードは米原経由で運行することもある。

琵琶湖 湖西線 防風柵
琵琶湖をバックに走る湖西線の電車。高架の上に防風柵が取り付けられている(記者撮影)

開通50周年を巡っては滋賀県、大津市、高島市、長浜市で構成する湖西線利便性向上プロジェクト推進協議会とJR西日本によってさまざまな記念企画が発表されている。例えば、7月20日にはラッピング車両「びわこおおつ紫式部とれいん」を使用した記念列車を運行。乗客は「一般枠」「滋賀県民枠」「福井県民枠」それぞれから募集する。

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事