楠雄治・楽天証券社長--楽天の総合力が強み、投資分野の大衆化を促していく

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 弊社のWEBサイトには、裏でいろんな仕掛けが入っている。たとえばサイト分析専門の担当者を配置し、閲覧者の動向を数字に置き換え、仮説検証して細かい改善をするなどの作業を日々続けている。
 
--楽天との連携以外には、どんな戦略をとっていくか。
 
 株式以外の取扱商品拡充はすでに進めている。投信信託は今後成長が見込めるだろう。また先物やオプションといった、レバレッジ商品の取引機能の強化も重要なテーマだ。
 
 FXについては、これまでマネーパートナーズの取引システムを利用してきたが、今後は内製化を含め、競争力のあるシステムやサービスの拡充を進めて収益力を上げていく。

一方、提携先も国内外で着々と築いている。海外ではすでに中国銀行傘下の証券会社と提携しており、今後、人民元建て債券などを提供していく。

国内においては、金融商品仲介業ビジネスを3年前に立ち上げ、独立系のフィナンシャル・アドバイザーを通じた対面販売にも着手している。ネットとは異なる顧客層へアプローチし、着々と成果は現れている。

--手数料競争はまだ続いているのか。

最近は大手対面証券がネットに注力しており、手数料を下げてきている。しかし、それがネット証券の手数料競争を喚起する状況には至っていない。手数料は、すでにかなりの低水準になっている。これ以上値下げしても、昔ほどのインパクトはない。今は様子見の状況だ。
(聞き手:許斐 健太 撮影:今 祥雄 =東洋経済オンライン)


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