北朝鮮からの思わぬ攻撃?「ゴミ入り風船」の中身 風船の下にゴミや汚物…韓国国民は困惑、対応策もなし
韓国軍合同参謀本部と警察などによると、風船は5月29日、外交省庁舎、予備軍訓練場、小学校前の道路、中学校の運動場など全国各地で発見された。
ソウル市鍾路区内の小学校付近で汚物風船が破裂する音を聞いたというチョさん(67)は、「昼食を食べて外に出てくる途中にポンという音がして走ってみると、風船が破裂していた。もしかしたら化学物質や体に有害な物質が入っているかもしれないと思い、すぐにマスクを着用した」と話した。
ナムさん(67)も「破裂した風船の下には、ゴミや排泄物などが混ざっていたものがあった。ソウルにもあんなものが落ちていると思うと怖かった」と話した。
小学校など学校施設にも飛来
ソウル北部・蘆原区の中学校から5月29日午前11時55分ごろ、「正体不明の物体が落ちた」という通報があった。
学校内の工事現場で働いていたペクさん(65)は、「11時30分頃、ポンという音とともに風船が破裂し、ゴミが散乱していた」と話した。中学生のジ君(15)は「学校の運動場に正体不明のものがあって怖かった。『もし中に変な武器があったらどうしよう』と友達と会話した」と打ち明けた。
汚物風船は、鍾路区と蘆原区のほか、ソウル西部・麻浦区や国会議事堂がある永登浦区など、ソウル市内のあちこちで発見されている。
北朝鮮と軍事境界線で接する京畿道と江原道からも通報が相次いだ。5月29日午後2時ごろ、京畿道所在の予備軍訓練場をはじめ坡州や東豆川、平沢などで発見された風船の中には、肥料や電線と思われる物体が入っていた。江原道でも風船の残骸を発見したという通報があった。