中国新興EV「理想汽車」、追随値下げで営業赤字に 過当競争に巻き込まれ、利益重視を維持できず

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理想汽車はもともと、2024年を成長加速の「ビッグイヤー」と位置づけ、MEGAとL6に加えて3車種の新型EVの発売を予定していた。

しかし、同社の創業者で董事長兼CEO(会長兼最高経営責任者)の李想氏は、これら3車種の発売を2025年に延期したことを決算説明会で明らかにした。

理想汽車はEVの短期的拡販よりも、急速充電装置の増設を優先する方針に転じた。写真は自社運営の充電ステーション(同社ウェブサイトより)

「現在の市場環境下で高価格帯のEVを売るには、(充電に関する顧客の不安を和らげるために)十分な数の急速充電装置を自社で整備することが必要だ」

李想氏はそう述べ、(自社運営の充電ステーション設置で先行する)テスラに近い水準まで急速充電装置の数を増やしたうえで、新型車を市場に投入する考えを示した。

大規模な人員カットの噂も

理想汽車のプロダクトライン開発を統括する劉傑氏は、4月下旬に開催された北京モーターショーで、同社の以前の成長戦略が楽観的過ぎたと認める発言をした。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

業界関係者の間には最近、理想汽車が組織の再編と比較的大規模な人員カットを実施したとの噂が流れている。

「組織再編の狙いは、マネジメント・チームの質を高めて業務効率を改善することにある」

経営トップの李想氏は決算説明会でそう述べたが、人員カットに関しては直接の言及を避けた。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は5月21日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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