中国のEV(電気自動車)最大手の比亜迪(BYD)は5月14日、同社が開発した初のピックアップトラック「シャーク」をメキシコで発表した。
BYDが新型車を(中国に先んじて)海外でお披露目するのは、これが初めてだ。同社によれば、シャークは世界各地の需要に応じて、メキシコ以外の市場にも順次投入される。
シャークはエンジンと電気モーターの両方を搭載したPHV(プラグインハイブリッド車)で、メーカー希望価格は96万9800メキシコペソ(約899万円)から。ガソリンタンクと車載電池を満タンにした場合の航続距離は最大840キロメートルに達し、電池だけでも約100キロメートル走行できる。
燃費と動力性能を両立
BYDの説明によれば、シャークの車体は同クラスのピックアップトラックのなかで最大級だが、燃費は100キロメートル当たり7.5リットル(1リットル当たり約13.3キロメートル)とエンジン車より約4割も優秀だ。
さらに動力性能でも、(エンジンとモーターを合わせた)最高出力や停止時から時速100キロメートルまでの加速時間などで、同クラスのエンジン車のピックアップトラックを凌駕するという。
中南米地域の自動車市場において、メキシコはブラジルに次ぐ第2位の市場規模を持つ。BYDはメキシコに2023年3月に進出し、3車種のEVを発売。同年12月には首都メキシコシティの公共交通部門に電動バスを納入するなど、市場開拓を積極的に進めている。
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