日経平均の今年の高値はいくらになるか バブルが膨らめば20~30%暴落の危険性

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そこで間違いなく言えるのは、2万5000円よりは2万3000円、2万3000円よりは2万1000円が高値で終わるほうが、今後の株安の反動が和らぐだろうということです。

「山高ければ谷深し」という格言があるように、相場の上昇が大きければ大きいほど、その反動で下落も大きくなるのは避けられない可能性が高まっていくからです。

その意味では、日経平均の高値は2万1000円程度で収まるのが、今後の日本の株式市場や実体経済にとっても傷口が少なくて済むのではないでしょうか。

個人投資家が高値を追いかければ「暴落」も

みなさんもご存知のように、GPIF、共済組合、ゆうちょ銀行、かんぽ生命、日銀などの官制の買い需要は、遅かれ早かれ減少に転じていくでしょう。そして、やがては売り需要になっていくのが避けられないのです。

官制の買いの減少に合わせるように、海外投資家が利益確定売りを増やしていくことになれば、2016年には日経平均はかなり高い確率で下がることになるわけです。海外投資家が日本株をいつ売ってくるのかに関しては、ブログ『経済を読む』でも詳しく述べていますので、興味がございましたらご覧ください。

結局のところ、個人投資家が需給を冷静に注視しながら堅実に行動することができれば、株価バブルの悪影響はある程度抑えることができるでしょう。しかしその反対に、個人投資家が海外投資家と官制の買いに一緒に乗っかって高値を追いかけてしまえば、株価バブルの悪影響は避けられず、日経平均は20%~30%の大幅な調整を強いられる可能性が高いのではないかと考えています。

中原 圭介 経営コンサルタント、経済アナリスト

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なかはら けいすけ / Keisuke Nakahara

経営・金融のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」の経営アドバイザー・経済アナリストとして活動。「総合科学研究機構」の特任研究員も兼ねる。企業・金融機関への助言・提案を行う傍ら、執筆・セミナーなどで経営教育・経済教育の普及に努めている。経済や経営だけでなく、歴史や哲学、自然科学など、幅広い視点から経済や消費の動向を分析しており、その予測の正確さには定評がある。「もっとも予測が当たる経済アナリスト」として評価が高く、ファンも多い。
主な著書に『AI×人口減少』『これから日本で起こること』(ともに東洋経済新報社)、『日本の国難』『お金の神様』(ともに講談社)、『ビジネスで使える経済予測入門』『シェール革命後の世界勢力図』(ともにダイヤモンド社)などがある。東洋経済オンラインで『中原圭介の未来予想図』、マネー現代で『経済ニュースの正しい読み方』、ヤフーで『経済の視点から日本の将来を考える』を好評連載中。公式サイトはこちら

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