自民・松川るい氏「プーチン氏の逃げ道は中国のみ」 切羽詰まったあげく「永遠の友情」を演出
松山キャスター:この発言に対して中国は、日本を巻き込んで独立を図る動きだ、と非難している。頼清徳氏は日本とこれまで以上の深い関係を望んでいるようだ。日本はこれにどう応えるべきか。
危機認識が欠けている日本
櫻井氏:頼清徳氏の危機認識は非常に正しい現状認識だ。それが欠けているのはむしろ日本だ。日本も安保戦略などを発表して、いろいろ危機に対応する構えは見せ始めたが、私たちが想像する以上の危機がある。頼氏が「運命共同体」ということを言った。それはよほどのことなのだと理解して、こちら側も対応しなければいけない。(台湾の)澎湖島(周辺)にどんどん中国の戦闘機が飛び立っていた。
国家基本問題研究所では総合安保戦略ということで特別研究チームをつくって衛星画像から中国が軍事基地をどのように動かしているか、この2・3年、調べた。台湾に対して(の動きが)ものすごい。陸軍も空軍も海軍も今までの基地をだいたい西に150kmほど移して台湾の正面へ。台湾の正面というのは180kmぐらいなのだが、そこに空軍の基地を作り、海軍の基地を作り、陸軍の基地作り前方展開する。毎日毎日演習している。
ただの訓練のように見えるが、本番になったらすぐに台湾に攻撃を仕掛けることができる。中国大陸の台湾の正面に三軍の基地を集中させ、最新の装備を入れて、そこを拠点に三軍が毎日訓練している。この訓練がいつ実践になるかもしれない。国家基本問題研究所では、これを画像でとって発表している。
こういう現状があることをふまえて頼氏の言葉をかみしめなければいけない。日本としてすべきことは、第一にアメリカに「曖昧戦略はもうやめましょう」ということ。ロイターが台湾とアメリカが海上で合同軍事演習をしていたと報じたが、アメリカ軍当局は発表していない。まだ内緒にしている。
こういう対応をやめて、もうオープンに「台湾を助ける」と、曖昧戦略をやめて明確にしてほしいと日本は言うべきだ。その上で日本もできることをすべきだ。日本がまずやるべきことは、尖閣を守るためコーストガード(海保)レベルで一緒にやる。その上で日本国内で議論して、海上自衛隊が入るかどうかをきちんと決めていかなければならない。
松山キャスター:台湾の新政権は日本に対して協力してほしいという気持ちが相当前に出ているようだ。