たしかに人が十分入れるスペースがあり、さらに機械が分割され取り出しやすいような構造になっていました。
一見正しい措置に見えるかもしれませんが、そんなことをしたら余計にコーンが落ちるだけです。むしろ、スペースをなくして最初から落ちないようにする必要があるわけです。
そんなこんなでえらく苦労しましたが、約3カ月のあいだにいろいろな改善を重ね、何とか安定した製品をつくることができるようになりました。ただし、掃除は1日10時間ほど必要でしたが。
しかしながら、それによって1店舗で1日100食も出るドリアの作業負担を大幅に軽減できました。
それまでは、白飯にケチャップなどを混ぜていたのですが、白飯には炊いてから時間の経ったものや炊きたてのものなどさまざまな状態のライスが混在していました。それでは、品質を一定にするのは困難です。その問題も解消することができました。
ところが、また別の問題が発生します。バラ凍結の冷凍ライスは隙間が多くできるので、ホワイトソースはライスの上にかかってなければいけないのに、その隙間に入り込んで、そのまま加熱するとおじやのようになってしまうのです。
こうして次々と発生する問題を一つひとつクリアしていかなければいけませんでした。
広大な土地を有するオーストラリア工場立ち上げ
短期間で神奈川工場、福島工場を相次いで立ち上げ、次に向かった先はオーストラリアです。サイゼリヤ初の海外工場でした。
オーストラリア工場の敷地は1キロ四方もあって広大です。だだっ広い土地を格安の条件で入手することができました。実際に使っている面積は、全体の10分の1にも満たないと思います。
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