「高校偏差値43→3浪で東大理3」彼の究極の手段 どんな勉強法?模試を受けるたびに上がる成績

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「私の家庭は4人兄弟でしたが、兄も弟もみな優秀で、兄弟の中で自分がぶっちぎりのバカだったんです。自分は最終学歴が中卒になる可能性すらありましたし、もし高校受験がダメならプロボクサーを目指そうかなとも本気で考えていました。親や周囲に見下されるということはなかったのですが、家族の中でいちばん学校の勉強ができないというコンプレックスはずっとありました」

大学には「せっかくだし行っておくほうがいい」というくらいの認識で、何がなんでも行きたいというわけではなかったヌルヌルさん。この浪人生活は、学歴を得ることや、大学に行くというよりは、自分自身に対する挑戦という意味合いが大きかったそうです。

決意の3浪目は、勉強時間をさらに増やして12〜13時間くらい勉強し、模試は2浪目と同じくマーク模試と東大模試しか受けませんでした。偏差値は気にしておらず、マーク模試は「9割を取れているかどうか」、東大模試は「どのくらいの順位にいるか」しか気にしなかったそうです。

「東大理3は100人しか入れないので、東大模試では2桁の順位が取れているかどうかを見ていました。2浪目の東大模試の結果は覚えていませんが、3浪目は2桁の数字にはよくいましたし、いいときは10番台に入ることができていました。2桁台をキープしていれば本番で戦えると思っていましたね」

私生活では感情の起伏がなくなってしまった

ついにこの年は、東大理3を射程圏内に捉えましたが、私生活に関してはずっと1人でいたために「確実におかしい人になってしまっていた」と当時の自身を振り返ります。

「週2回、家に溜めた洗濯物を持っていって、そこで家族で1食食べて帰る以外は、人とほぼほぼ喋らない生活でした。そういう生活を続けて、感情の起伏がほぼなくなってしまいましたし、たまに錯乱するようにもなっていました」

こうして壮絶な生活を続けたヌルヌルさんでしたが、センター試験では「普通に理3を受験できるくらいには取れた」そうで、この年も理3の一本勝負を決意します。そして、ついに合格を勝ち取り、3浪で東京大学理科3類へ進むことが確定しました。

「合格するかどうかは最後までわかりませんでした。受かったときはあまり覚えていませんね。大喜びした覚えはなく、ようやく『次のステージに進める』という感覚でした」

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