「爆破予告者」の犯人像と日常生活における注意点 いたずらでは終わらず甚大被害を及ぼすケースも

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では、爆破予告を含む犯行予告は実行されないのだろうか。今年、世間を震撼させた“桐島聡”の発見劇は記憶に新しいが、その桐島聡が所属した東アジア反日武装戦線による三菱重工爆破事件(1974年発生)では、三菱重工ビルの電話交換手に時限爆弾を設置したから退避するよう爆破予告電話をかけたが、「単なるイタズラ」と捉えられたため、避難処置はとられず、死者8名、負傷者376名といった多大な被害をもたらした。

また、爆破予告ではないが、犯行予告を行った者が、実際に犯行を実施した事例は多数ある。

2000年5月に起きた「西鉄バスジャック事件」では、犯人がネット掲示板に犯行予告ととれる書き込みを行っている。

さらに、2008年6月の秋葉原通り魔事件でもネット掲示板で予告が行われている。

2019年7月に発生した京都アニメーション放火殺人事件では、事件の前に同一のIPアドレスから殺害予告が相次いでいたが、匿名化ツールが使われており、死刑判決を受けた被告との関係は裏づけられなかったが、その関連を指摘する声もある。

最近の爆破予告は、その予告内容から前述の事件のように「必ずやる」という強い意志が感じられないものが多い。最近でも爆破予告が相次ぐ中で、我々社会もオオカミ少年のようにその報道に随分慣れてしまっている部分があるが、実際に切迫性のある爆破予告がなされた際、我々は真剣に避難行動がとれるだろうか。

爆破予告に対する基本的な心構え

爆破予告に対しては“本物である”という心構えで十分警戒し、備え、厳格に対処しなければならない。

官公庁や教育現場でも危機管理マニュアル上、爆破予告に対処するフローが整備されているが、基本的に、前述の実際に犯行が行われた事件を教訓とし、“いたずらだ”と軽く認識しないことが極めて重要だ。

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